歴史ミステリ。面白そうだと思ったんだが、正直、これは人を選びます。
わたしはダメでした。
そもそも英国1660年前後の殺人事件の犯人を、1936年に書いて、
それを2026年の日本人が読むんだよ。なかなか難しい。
現代のイギリス人が、本能寺の黒幕は誰か?という明治期の人が書いた日本人向けの本を
読むようなもんでしょう。まあだいぶ違うけど。
有名な人物がほとんど出て来ないというのもツラかった。
知ってる人はチャールズ2世だけだもんね。あとはそれ以下の政敵とか政治家とか。
判事とか裁判官とか使用人とか詐欺師とか。証人がずらずら出てくる。
これが一人ひとりキャラクターとしてずっと出てくるならいいんだけど、
フィクションじゃないので、そううまく出たり入ったりしてくれないのよね。
忘れた頃にちょっと現れるとか、重要人物かと思ったのに一回しか出て来ないとか、
そういう登場人物が多くて、話を追うのがツライ。
話の構造として辛かったので、AIに訊いてみたのよ。
イギリス人は登場人物を把握した上で読めるのかと。
そしたらAIいわく、カーはこれを、かなり資料に寄せて書いたそうなんだよ。
なので、やっぱり人が入り乱れて苦労するらしい。そうなのよねー。登場時に、
この人が単なる証人で一過性の人なのか、継続的に出てくる人なのかよくわからない。
なので、今後読む人は、最初にAIに主要登場人物を軽く説明してもらってから
読むとわかりやすいかもしれませんね。
覚えておくべき人は、実際はそれほどたくさんはいません。
で、最後にカーは真犯人を名指しするわけですが、これが全然馴染みのない人なので、
「おお、そうなのか!」的な驚きがまったくない。
ちょっとは出て来ますよ。前の方に。だが……やっぱり英国史にかなり明るい人じゃないと
特に解放感はない気がする。
読むのを止めはしないけど、読まなくてもいいかもしれませんよ。
まあチャールズ2世はそこそこ心情を説明されるので、今まで肖像画の気弱な人の
イメージしかなかったが、わりと豪胆なイメージはつきました。そこは良かったかも。

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