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◇ 宮部みゆき「おまえさん」(再読)

「きたきた捕物帖」があまりにも面白かったので、久々に蔵書の「ぼんくら」シリーズを
読み返した。「ぼんくら」「日暮らし」「おまえさん」。
もう20年前の作品かー。そんなに経ったかー……
4作目は出ないんだろうな。待ってるんだけどな。

「ぼんくら」は7,8回は読んだ。「日暮らし」も5回くらい読んだだろう。
だが多分「おまえさん」は初再読。何しろ文庫本上下1200ページですから。
そして読んだのは15年前。なので今回の再読は大変新鮮な気持ちで――
言葉を変えていえばまったく内容を覚えてないので初見の感じで――面白く読みました。
こんな面白い話を二度楽しめるなんてありがたい。

そして当然、初読の時も感想を書いているわけですよ。
まあこの感想自体はほぼ変わっていない。

ただ今回読んで思ったが、1200ページの話が少々長すぎるということはあるかもね。
「ぼんくら」のヒリヒリするようなサスペンス性は薄れている。
犯人がヨワイと言えばヨワイ。もう少し存在感が欲しいところ。
まあミステリじゃないからいいんだけどね。

しかし4作目がないのなら、間島さんや本宮さん、早口のお医者さんといった
いいキャラがもったいないねえ。もっと見たかったよ。間島さんが成長して、
そして幸せになるところもさ。

ほぼ全てを忘れていたなかで、唯一覚えていたのは、ご隠居さんの
「めでたいと、いってくれんか」。ここは今回も泣いた。心に響く。

唯一ケチをつけるなら、あの育ちと関係性で「おまえさん」という呼びかけになるかなあ。
「あなた」とかじゃないんかなあ。
あ、あと宮部みゆきのささやかな欠点――「たくわん」も。

 

 

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