文庫本で借りて良かった。単行本だとかなり重かっただろうから。
綾辻行人はものすごーく久しぶりですねえ。
30年ぶりくらい?多分そのくらい。本に対する嗜好がものすごく狭く、
読む本がなくなったところで、無理やり範囲を広げた作家のうちの一人。
嫌いではなかったですよ。初期の館シリーズはだいたい読んだんじゃないかな。
だがどっちかいうと有栖川有栖の方が好きだった。有栖川有栖はもうちょっと読んだ。
綾辻はそれ以来。テレビ番組の「安楽椅子探偵シリーズ」は好きで、
もっとたくさんやってくれないかなあと思っていたが。
そして久しぶりの綾辻行人。なかなか面白かった。
これはミステリじゃなくてホラーでしたか?
コワイの嫌いだから、ホラーだという自己申告の裏表紙を読んで、ひょえええ!?と
ビビったのだが、そんなにホラーじゃなかったです。むしろホラーとして読むと
コワくないと不満を持つ人も多いだろうと思う程度にミステリ。
フェアに説明しているから怖さが薄れるんだよね。わたしにとってはありがたい。
設定も――厳密にいえば少し無理があるし面倒なんだが、綾辻の筆力なら
そこらへんを乗り越えるのは難しくない。もうちょっと削ってもいいか?という
登場人物もいるのだが、……これがけっこう細かい伏線をまき散らしているからね。
読んでで「え?」と思った台詞にはたいてい意味があります。
だからといって正解にはたどり着かないわけだが。
まあ小説は謎解きをメインには読まないよ。謎を解いてもらう方が楽しいもの。
これはネタバレ厳禁作品であるのは確実なので、わたしからは一言だけを言っておきます。
最後に綾辻は特A級の技を持ってくる。それは見事に決まっている。
だがそちらを大事にした結果、同じ時に明らかになる真実については少し雑だと感じた。
ええ?それは弱くない?と文句をいいたかった。
でも特A級は面白かったのでカンベンしたる。
全体的にしっかり(もちろんツッコミどころはそれなりにある)書いてくれているので、
やっぱりこの頃の作家はいいなあと思うよ。安心して読める。
これ映像化したら面白いかもなあと思っていたが、すでに映画になっていたんですね。
山崎賢人と橋本愛かー。うーん、14年前のこの二人。主役が中学生なのは
高校生くらいにレイズアップしたんだろうけど、根本的な困難ですよね。
こういう緻密な話は緻密な脚本と演技で作って欲しいものだし。
アニメだったらワンチャンいけるかもしれないが、アニメの出来はどうだろう。
AIに評判を訊くと、前半のホラーみは評価が高いが、後半の展開に賛否ある、
みたいな内容だった気がする。あとグロいと。グロいのは嫌だなあ。
面白かったので続きも読む予定。多分あと2冊ある。
が、この話に続きって出来るもんかね?登場人物引き継ぐんかね?
この後の綾辻もしばらく読もうかなー。「暗黒館の殺人」以降くらいを拾って。

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