リミックスがなんのことだかわからない。池澤夏樹は世界文学全集を
個人編集で編んでいるけど、その作業自体がリミックスなのであって、
それをタイトルにした本は何の本なのか。
という疑問を抱きつつ見てみたが、要は世界文学全集の広告本でした。
まあ広告本というのは悪く言いすぎか。
世界文学全集、各作品のごくごくあっさりした紹介と、それに付随する
関係書――というよりも池澤夏樹の連想に浮かんできた本の紹介。
いや、面白くないことはなかったですよ。さくさく読めて。
紹介だと最初から思っていれば何の不満もなかったと思う。
が、わたしは解説書だと思って読み始めたので、この薄さに一体ナニゴト?と
驚いた。どうした、池澤夏樹。何か悪いもんでも食べた?
そうしたら掲載誌が夕刊フジだというじゃないですか。
世界文学全集を夕刊フジが援護する関係性はどうしてもわからないが、ある意味納得。
夕刊フジにこめんどくさい文学論を乗せても誰も読まないでしょうからね。
っていうか、普通の新聞でも3人くらいしか読まない。
わたしはそもそも新聞さえ読まない。
そういう意味ではこのくらいの軽さは適度なんじゃないですか。
わたしはここ数年、池澤夏樹個人編集の文学全集を読んでいる。
今、シーズン2の最初の方。2、3ヶ月に1冊くらい読んでいるから、
全冊読み終わるまではまだずいぶんかかりますね……
しかし読んだ作品について書いた部分でも、全然覚えていないものが多くて
わかっていたことだけど残念。一度読んだだけでは内容が定着しないんですよね。
かろうじて憶えている作品が出て来るとうれしい。
でも憶えている作品について読むと、食い足りない内容でしたな。
特に大好きな「アフリカの日々」について書いた部分は「薄っ!」と
怒りを覚えたくらいでした。
まあでも有用だろう。こういう軽い文学本紹介も。要は読ませたくなったもん勝ち。
だが、この本を読んで世界文学全集に手を出した人が、話が違うと思って
放り出すということはありそうかなあ。あの雰囲気で語られている5倍くらいは
とっつきにくいもの。本体は。功罪ありだね。

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