宮城県美術館で12月12日まで開催中。今回は会期の短さも考慮してか、
普通は休館日である月曜日も開館するらしいし、土日は閉館を19時にするそうだ。
ちっ、予定を詰める前に知っていればもう少し調整のしようもあったものを。
で、行ってきた感想は。
うーん、という感じでした。
フェルメール以外の絵について言えば、味付けがほとんど同じ……
何しろみんな人物画で風俗画。
17世紀オランダの風俗に強い興味がある人なら大変楽しいラインナップなのだろうが、
こんなに同傾向の絵を並べてどないすんねん、と思った。
一級品揃いなら別、しかしこれは1.5級品くらいだろう。
そもそもの企画者は、この類の絵を40枚、続けて見ることを確認してみたのか?
飽きる。かなり飽きる。それは単にわたしの観賞力のなさなのかもしれないけど。
小さめの絵が多くて。小さい絵だと適正鑑賞距離が近くて。適正鑑賞距離が近いと、
……混んでる場合には、そのポジションを維持出来ないのでちゃんと見られない。
そういう部分もあったかな。特別展の弱点。
開館後すぐ位に着いたが、すでに展示の前半は人の列で隙間がなかった。
そんな中でこれは好きだと思えたのは、
ヘリット・ダウ「羽ペンを削る学者」。
これだって、たまたま隙間が空いていて至近距離から見られたから、良いと思えたのであって、
もし遠くから(2メートルくらい?)見ていたら、多分好きにはなれなかった。
80センチくらい?から見て、ようやく学者がかけているメガネの縁のハイライトが目に入り、
表情が活きてくる。ハイライトがあるとないとじゃ大違い。
ちっちゃい絵なんだけどね。B5くらいか?
同じ画家の「執筆を妨げられた学者」も、テーマの切り取り方と拗ねたような表情が面白かった。
あとは……まあねえ、というレベルで、
ピーテル・デ・ホーホの「室内の女と子供」。床の市松模様がいかにもオランダ。
日常生活が感じられる。ホーホは何枚か来てたが、どれも若干の興味を喚起した。
ただし頭身的に頭がデカイ……。
ハブリエル・メツー「窓辺で本を読む女」。
どこがいいとまでは言えないが、派手な羽根帽子が印象に残った。
大きめで上半身の絵だったことも(適正鑑賞距離的に)プラスに働いたか。
エドワールト・コリエル「レター・ラック」。
展示の中では大変に珍しい非人物画。もしかしたらこれ一枚じゃないか。
オランダ絵画お得意のトロンプ・ルイユ風。見間違えるほど写実的ではないが、
人物画に食傷している時に出て来たので好印象。商業デザイン的な可愛い絵でした。
そして、目玉であるフェルメール。
3枚呼んだのはがんばったのであろう……
「手紙を書く女」
ピンボケ、と感じた。フェルメールはカメラ・オブスキュラを使用して描いたという説があり、
それが頭にあったせいか。せめて顔の辺りはもう少しぴっちり描いて欲しい気がした。
「手紙を読む青衣の女」
再会なのかもしれないが、あまり感慨はなかった。
たしかに修復成った青はとてもきれいなんだけれども……
実際に見て、詩情がそれほど感じられなかった。むしろ詩情はテレビを通した方が強かったかな。
画面背景の地図の、掛け軸で言えば軸に当たる部分の青は目にとまった。左下の布も、
かなり黒っぽいけど青なんだね。
「手紙を書く女と召使い」
光の当たった白いブラウスが美しかった。今回のエキシビで美しかったと感じたのは
もしかしてここだけだな。でもわたしは、せっかくのフェルメールの静謐な画面に、
皮肉や諧謔が入って来るのは好きじゃないんだよね。
それから、もう少し展示位置を下げて欲しかった……。
わたしの感覚だとあと20センチ上から見たかった気がする。
そういうようなわけで、今回のエキシビは総じて、もう少しがんばって下さいと言いたいような。
まあこちらの集中力にも問題がありましたけどね。

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