◇読んだ本の感想。

◇読んだ本の感想。

◇ 小川洋子「小川洋子対談集」

この人の「博士の愛した数式」は大好きなのだが……他の小説はほぼ未読。だって、たっぷり毒が仕込んでありそうでコワイんですもの。「博士の愛した数式」のようなきれいな話だけを書いてくれるのならアリガタイんだけどなあ。しかしこの人、人間としては好き...
◇読んだ本の感想。

◇ 恩田陸「ライオンハート」

久しぶりに図書館から借りた本。“運命の男と女は何度も出会う”――という話だとすれば、これはもうべったり素直なロマンス小説だと思うじゃないですか。しかしやはり恩田陸。そうストレートには来ないのだ。いやいや、たしかにラブストーリーですよ。ロマン...
◇読んだ本の感想。

◇ 柳家小三治「バ・イ・ク」

これを機会に積読本の柱を取り崩している。この本も、買ったのは多分5年くらい前なんだよなー。柳家小三治は「ま・く・ら」と「もひとつ ま・く・ら」が絶品。面白いですよ。この2冊を読んだ後なので、「バ・イ・ク」も書店で見た途端迷わず買った。……読...
◇読んだ本の感想。

◇ 佐藤亜紀「ミノタウロス」

こういう内容の話は嫌いだよ。暗くて暴力的で救いがない。わたしは最もシンプルな意味で読んでプラスになる、楽しい、面白い、明るい、きれいな小説の方が好きなんだ。が、そういう全く好みに反した内容なのにも関わらず、それをけっこう集中して読ませてしま...
◇読んだ本の感想。

◇ 若竹七海「英国ミステリ道中ひざくりげ」

聞いて驚け若竹七海!わたしが今まで読んだこの類の本で、これが一番面白かったぞ!(と、大々的に宣言しても本人の目に触れることはないであろうが)文学散歩の類は――それはもう、星の数ほどあります。読書も旅行もエッセイも好きなわたしは、これ系統はわ...
◇読んだ本の感想。

◇ 森茉莉「ベスト・オブ・ドッキリチャンネル」(中野翠編)

食傷。なんというのかな。単純に言って「玉石混交にもほどがある!」といった1冊。玉はいいけど、ここまで石を読ませられると、もういいっちゅうねん!と言いたくなるぞ。まあねー。「ドッキリチャンネル」を連載していたのは著者最晩年のようだしね。筆力は...
◇読んだ本の感想。

◇ カズオ・イシグロ「充たされざる者 上下」

いやまあ、ちょっと飽きた……。これは完全に“夢文脈”で書かれた作品。前に読んだ「わたしたちが孤児だった頃」もだいぶ夢がかっていたけど、これは完全に夢文脈。おかげでだいぶストレスが溜まりましたわー。何しろ予定通りいくことが何一つない話だったの...
◇読んだ本の感想。

◇ 有栖川有栖「女王国の城」

長かった……。(話が、ではなく。まあ話も長いけど。)わたしが有栖川有栖を読んだのは多分10年くらい前。まだ課題図書リストを作り始める前。その頃の自分は、読んだことのない作家に手を出すのを非常にオソレている臆病者で、かろうじて初物に手を伸ばせ...
◇読んだ本の感想。

◇ キャサリン・フィッシャー「サソリの神シリーズ」

「オラクル」「アルコン」「スカラベ」の三部作。最近三部作づいている。ライラの冒険と、イアン・ワトソンの「黒き流れシリーズ」と、……あれ?そんなもんか。あとコレと。あ、この後シンクレア・ルイス「本町通り」を読む予定。でもこれは三部作ではなくて...
◇読んだ本の感想。

◇ 笙野頼子「説教師カニバットと百人の危ない美女」

ヨクワカラン……。最初はソフトなんだけどねえ。……まあソフトというには最初からコワレてはいるが。でもそれだけの話だと思った。それだけなんだから、別に普通に読めると思った。「ブス物」というジャンルをあえて書く(ジャンルなのか、ブス物って?)姿...