◇読んだ本の感想。

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◇ 稲見一良「帖の紐」

「きぬたのひも」と読んで来たが、正解は「たとうのひも」でした。きぬたは「砧」でしたね。たとうは読めなかったわ。稲見一良は「ダック・コール」で初めて読んだ。これはハードボイルドではあるけれども、その陰に詩情が見え隠れして、なかなか素敵な作品だ...
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◇ 吉行淳之介選「文章読本」

誰かの「文章読本」を読もうとして図書館の検索をしたところ、文章読本のキーワードでいろんな人の「文章読本」が上がってきて。ついでだから他の目ぼしい人のも読むか、と6人くらい?の文章読本をリストアップした。吉行淳之介は3人目。だがこの本を借り出...
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◇ 根本聡一郎「人財島」

これの読みは「ジンザイジマ」だそうです。読み始めは、もしかしてそろそろダメかも、と思いながら読んでいた。わたしはこの人の作品はこれで4冊目。だいたい面白く読んでいる。が、4冊目まで来ると、話の大きな枠どりが同じなので多少陳腐化しなくもない。...
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◇ プレヴォ「マノン・レスコー」

「マノン・レスコー」は、その特徴的なタイトルが昔から気になっていた。今回ようやく、よ~う~や~く~~~~、読んでみました。――そしてなんかピンと来なかった。いや、ピンと来ないのは想定内……というか、文学作品が面白くないのは普通なのよ。わたし...
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★ < ベートヴェン捏造 >

面白かった~!2022年3月の「ウェディング・ハイ」以来のバカリズムの映画。わたしが「バカリズムって脚本もやるの?」って驚いた初めての作品だったはず。そこから「ブラッシュアップライフ」「侵入者たちの晩餐」「ホットスポット」と見てきましたよ。...
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◇ 萩原延壽「遠い崖――アーネスト・サトウ日記抄 1 旅立ち」

内容自体は、ちょっと思っていたのと違った。何しろサトウ日記抄だから、日記抄だと思ったのよ。――訳の分からないことを言ってると思うだろうが、つまりは日記の解説だと思ったの。だが、実際のところは独自の幕末研究。かなり細かい部分まで調べている。そ...
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◇ 高橋秀実「ご先祖様はどちら様」

たかはしひでみとしか読めないが、実はひでみねと読む高橋秀実。たくさんの人に「あなたのご先祖様は誰ですか?」と訊きまくるか、自分の先祖を辿っていくか、どちらかだろうと思っていたところ、序章に石器時代、第1章に縄文時代のことが書いてあって、「え...
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◇ 万城目学「八月の御所グラウンド」

2 023年下期の直木賞受賞作品。これで受賞するのはなー。正直にいうと納得感が低い。あんまり「これぞ万城目!」って作品ではないですよね。だいぶあっさりしてるし。むしろ読みやすさを評価して、そういう作品を直木賞に選ぶことで販促を狙ったのか……...
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◇ タニス・リー「闇の公子」

多分「影に歌えば」を読んだんだよね。で、「闇の公子」を読んでいるってことは、「影に歌えば」が少なくともそこそこは面白かったんだろう。全然覚えてないけど。いや「冬物語」だったか?あ、これは少し覚えてるな、中編二作が1冊だったよね。面白かった気...
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◇ 連城三紀彦「造花の蜜」

初連城三紀彦。ん-ん-ん-。ネタバレをするので、今後、連城三紀彦作品を読むかもしれない人は、わたしの轍を踏まないように、以下の文章は読まないでください。ネタバレだよ。この作品を、わたしは「最後の最後のどんでん返しが!」というような文章を見て...