◇読んだ本の感想。

◇読んだ本の感想。

◇ 奥泉光「坊ちゃん忍者幕末見聞録」

納得出来ない。……奥泉光の本を読むたびに同じことを言っている気がする。申し訳ない。坊ちゃん忍者幕末見聞録posted with amazlet on 06.12.28奥泉 光 中央公論新社 売り上げランキング: 231847Amazon.c...
◇読んだ本の感想。

◇ 藤森照信「昭和住宅物語」

この本の白眉は「ステンレスの流し台」。今時、DK、LDKはほとんど定番であり、チラシのマンションや建売の間取りを見ても、そうじゃない方を探すのがむしろ難しいほど。そして、このDKというシステムの定着は、ステンレス流し台の存在が支えていた!…...
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◇ チャールズ・パリサー「五輪の薔薇」

ああ、やっとれんわ、全く。最初に断っておくが、わたしはこの本、内容をほとんど理解出来ていない。途中で人物相関関係を追う努力を放棄した。五輪の薔薇〈上〉posted with amazlet on 06.12.17チャールズ パリサー Cha...
◇読んだ本の感想。

◇ 奥泉光「鳥類学者のファンタジア」

うーん。微妙。面白くないことはないのだが……。とにかく気になるのは「厚い」「長い」「仕掛け」だ。^わたしはこの辺りでノレないので、面白いとは言えない。特に一文が長いのが。前回読んだ「グランド・ミステリー」でも思ったが、 「長くするために長い...
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◇ アレン・カーズワイル「驚異の発明家の形見函」「形見函と王妃の時計」

「驚異」の続編が「王妃」だと思っていた。実際に読んだらそれは違った。続編というより「驚異」と「王妃」は表裏一体。どちらか一作しか読まないのでは片手落ち。特に「王妃」だけ読むのは全く意味がない。ついでに言えば、「王妃」から読んだ人は間違いなく...
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◇ 越谷オサム「ボーナス・トラック」

ここのところずっと、「なんだこれは!」とか「うーん、いいんだけどここがちょっと……」とかどーも文句をつけたくなる本ばかりにあたっていたので、この本のほのぼのに思わずほっとした。いいですよね。たまにはこういうのも。あらすじ的にはとてもありがち...
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◇ クーンツ「インテンシティ」

「アカデミー出版の超訳だけはお薦め出来ません」……という個人の文章を読んだことがあるが、どんなもんだろうと思っていた。わたしもどっちかというと、「超訳」という言葉には胡散臭さを感じる方だけれども、まず読んでみなければ始まらないしね。超訳とい...
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◇ 中上健次「枯木灘」「鳳仙花」

長い間、ちらちらと気になっていたのが中上健次。理由は単純で、以前、梅原猛と「君は弥生人か縄文人か」という対談本を出していたから。梅原猛はあのアツさとトンデモ加減がなかなかで、結構好きな書き手なのだ。その本から推察できることは、中上健次は「熊...
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◇ 奥泉光「『吾輩は猫である』殺人事件」

前回に引き続き……。面白くないわけでは決してないのだが、やはりパスティーシュというのがわたしにとってはどうにも乗り越えられない壁。パスティーシュの意義って何?愛情の吐露なのか。物真似芸なのか。特に今回は、「夢十夜」がほとんど丸々引用されてい...
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◇ 佐藤賢一「傭兵ピエール」(ただし221pまで)

いやー……びっくりした。あり得ない本だと思うんですけど、これ。一行目から「……は?」と思わせる本には初めて出会ったなあ。  夜の闇に女の悲鳴が轟いた。男たちはすさんでいた。  どうやら小降りになったらしい。鎧戸をうるさく叩い  た雨音が、今...