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◇ クレイグ・ライス「大あたり殺人事件」

最初に「大あたり殺人事件」を読んでしまった。それだけでも楽しめるけど、
わりと連続性は高いので、今後読む方は「大はずれ殺人事件」→「大あたり殺人事件」の
順番がよろしいかと。

「大あたり殺人事件」

いやー、久々に味のある海外ミステリに出会いましたねえ。
ここんとこミネット・ウォルターズだのジョン・ダニングだの、書きこむタイプの
がっつりしたものを読んで、うーん、と思っていたので、こういうユーモアミステリが読めて嬉しい。
しかもキャラクターだけではなくて、道具だてを色々面白く使ってるじゃん!
結末も予想出来なかったし、総じて美味しいミステリ。久々。

これは北村薫推奨。さもありなん、という感じだ。
主人公である弁護士マローンと、その年若い友人であるカップル、ジェークとヘレンの親しさが、
なぜこんなに仲良しなのかが微妙な違和感を覚えるけれども、
それも「大はずれ」を読んだ後なら多分納得出来たんだろう。

ジェラルド・チューズデイという名前を持って来たのが成功しているよなー。
これがジョン・ブラウンだったらおかしくもなんともない。
いや、ありふれすぎてオカシイのかもしれないが。

だが、“新婚旅行先がバーミュダ”というのは、バミューダにしておいて欲しかった。
でもスペルはBermudaだから、バーミュダの方がローマ字読み的には自然なんだが。

……で、「大はずれ」を読んでから記事に上げようと思ったのだが、何と市立図書館にない。
県まで行かなきゃいけなくて、今はちょっと読書量が落ちている時期だから、ハシゴはつらい。
年末にしよう。

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クレイグ・ライス
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