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◇ 池澤夏樹個人編集「世界文学全集Ⅲ-05 短編コレクション1」

この本の美点は、――本のカバーの色。こういうピンクは珍しい。
背表紙がすでに退色しているのがまた味わい深い。

短編20作。まーなにしろ池澤は文学的な人だから、ブンガク的じゃないわたしには
なかなか……でも短編はまだ楽ですね。長編だと受け付けないものは本当に受け付けないから。
短さに助けられて最後まで読んだ。

うーん。何か印象に残ったものあったかなあ。
うーん。無理くりひねり出したらあるかもしれないが……
最初の作品がキライだった。その他はまあ読めた。

P・K・ディックは、世界文学全集にはおそらくとても珍しくSF。「小さな黒い箱」。
SFがすごく好きなわけではないが、このエンタメ性には助けられた。

金達寿「朴達(パクタリ)の裁判」は多分中編というべきボリューム。
こういう内容で、この主人公の陽気さは特筆すべきと池澤が書いていたが、
たしかに。と思う。
1945年に第二次大戦で降伏した日本と、1953年に朝鮮戦争を終結した韓国を
意識した。まあわたしはこの辺りのことについて欠片も知らない。
AIに訊いて、やはり詳細を知るのはムリだな、と思ってその後思考は深まらない。
でもAIに訊くことをしただけでもある意味本を読んだ影響。

トニ・モリソン「レシタティフ――叙唱」はちょっと気になる。
アリステア・マクラウド「冬の犬」、レイモンド・カーヴァー「ささやかだけど、
役に立つこと」は前に読んだ。多分池澤が薦めていたんだと思う。

あとはだいたい――普通。

ブンガクは大変である。

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