キシュ「庭、灰」とカルヴィーノ「見えない都市」のカップリング。
以前に「見えない都市」は読んだので、今回は割愛させてもらって
「庭、灰」のみを読んだ。
わけがわからなかった。
ぼやっと始まり、しかも自分と母の関わりだから、つい先ごろ読んだ
オルハン・パムクの「イスタンブール」と重なって、何を読んでいるか
わからなくなった。
しばらくしてお父さんの話がメインになってきて、ああ、これはお父さんの話か、
と思うもそれもしばらくすると消えてしまう。
何がいいたい話?と思う。
読後に解説を読むと、実はこれは前衛小説なのだと書いてあって、
ああ……そうなのか……と思う。
文章的には全然前衛じゃないんですけどね。
解説を読んでからわかる前衛小説というのもなんというかスゴイが。
まあ前衛小説ならわけわからなくてもいいかと思って安心したんだけど。
一応、作者の人生を核にした小説らしく、結局父はアウシュビッツに消えたらしい。
最近どこかで読んだのだが、「世界文学にはよくユダヤ人が現れる」。
文章的には読める部類だけれども、読んで行っても何について語りたい話なのか
よくわからないという意味で、わたしには全く訴えかけなかった作品。
ユーゴスラヴィア人作家を読めたのは良かったかもしれない。
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