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♪ボーダーのベスト。

これは編みこみとはいわないかな?模様編みのマルチボーター。
けっこう手間のかかる……必然的に時間のかかる一作でした。
これも3ヶ月近くかかったかもなあ。でも編み直し5回で3ヶ月かかったのとは違って、
別に嫌にはならなかった。ちまちまちまちま編んで地道に完成。

――実は重大な失敗はあったのだけれど、編み直しは(自分に対して)断固拒否した。

これは、実際に着るより写真の方がいい感じ。

実際に着ると、よほど気を付けないと襟元の地が余ってぐちゃぐちゃになってしまう。
それはなぜかというと、これ、本来はかぎ針5号くらいの太さの糸でざくざく編む作品なのだが、
わたしは細い糸を使ったから。かぎ針2号で編んだ。
なので、本当はもっと襟が広く開いたベストなんですよね。細い糸を使ったから襟ぐりが相当小さくなった。
それは想定内だったのだけど、ちょっと小さすぎたな。

これの裏表紙作品。

本だと糸は6色使っているようだけど、わたしは3色で。
実はこれはデザインが気に入ったというよりは、むしろ毛糸の手持ちをどうやって活用するかと
いうことを重視した結果これにした。

というのはね、糸がね。

モンシュシュ。

わたしはこれの色が好きでねー。用もないのにサイトを開いては、ああ……欲しいな……と
指をくわえて見ていた。欲しかったらちゃっちゃと買っていろいろ作ればいいのだけれど、
実はこのモンシュシュって、3玉で1パック、時々500円以下になり、
しかも送料無料になるという魔法のようなアイテムなのよ。
なので、送料対策に1パックずつちまちま買っていき、いずれは色を混ぜたりなんだりして
色々楽しめると思っていた。

――思ったまま2年くらい経った。その間買ったのは濃いグレー1パックだけ。
そしてある時、サイトを見ると売り切れがだいぶあるのを知って衝撃を受ける。
慌てて店にメールで問い合わせると、販売終了予定だって……。

え~~~~~。これから末永くお付き合いをしようと思っていたのに!定番糸じゃなかったの?
ヒドイ~。わたしの夢を返せ~。
……しかしそんなことを言っていてもしょうがないから、完全に売り切れとなる前に、
残っている色の中から、なんぼか食指が動くものを選んで買ってみました。

それが、ミルクホワイト、チェリーポップ、オールドラズベリー。それと前に買ったグースグレイ。
ミルクホワイトとパウダーピンクとチェリーポップで3色ボーダーで何か作りたかったよ。
オールドパンジーやインディゴブルー、パールブルーも気になってた。
それも夢と消えた……。がっかり。

届いた糸を見てみると、……まあいつものことながら、サイトの画面とは相当色が違い。
チェリーポップはそんなにニュアンスがあるわけでもない、ただの杢の赤だし、
オールドラズベリーは予想よりピンクが強い。チェリーポップとオールドラズベリーを
合わせて多色使いにしてみるつもりだったけど、この2色は同じフィールドでは使えないわ。

ということはつまり、白+ピンク+グレー または、白+赤+グレーで、それぞれ3玉ずつの9玉。
糸量は長いから大丈夫だろうけど、3色使いってどんなもんを作ればいいんだろう。
追加で買うか?今ならまだ間に合う。いやでも小さいものならこの3色で作れるはずだ。
3個パックで売ってるので、追加で買ったら絶対また半端に余るし!

……と色々な葛藤を経て(結論が出るまで、ほんとに長くかかった)
襟ぐりから編み、身丈と袖丈は残り糸と相談しながら、という形の
このカーディガンを作ることにしました。
ただ、前述のように、本では5号針の太い糸なのにそこを2号針で編む細い糸を使っているので、
若干心配しながら。

一番変えたのが、ヨーク部分の多さ。
本当はこの3分の2くらいまでがマルチボーダーで、あとは一色でという配分だったが、
何しろ地色のグレーが3玉しかない関係上、なるべく赤白で面積を稼がないと。
なので、マルチボーダー部分のグレーは出来る限り少な目に入れた。編みながら決めていった。
そして、模様編みは本に書いてあった模様の部分をだいたい1.5倍にした。

デザイン的にはやっぱりヨーク部分の面積が多すぎたきらいはあるけど、
グレーの糸が完成版でぎりぎりだったので、やっぱり無理して引き延ばして良かった。
わたしのイメージではグレーはもっと面積編めると思っていたんだよねー。
袖も、半袖くらいはつけられるくらいグレーがあると思っていた。
そしたら、身丈の裾に赤と白のボーターを入れてぴったり!という毛糸しか残らなかった。
ぎりぎりセーフ。

使ったのはグレー3玉と赤と白がそれぞれ2玉弱。一玉の糸が長いわりにはけっこう玉数が要った。

……だが問題は、残ったピンク3玉と白と赤1玉をどうしようかということで……。
意外に面積を稼げないので、スカスカの編地をなんとか探してピンクのキャミソール?
ちょっとカワイすぎる気がするなー……。糸も足りない気がするし。
白も合せて適当なバイカラーのショールかなんか?でもこの白とピンクの組み合わせては
あんまりすっきりしない気もする。ショールにも微妙に足りない気がするし、
そもそもショールのような小物はほとんど使わないしねえ。
悩みはつきない。

あ!そういえば、この作品には重大な失敗があったのであった。
……実はヨーク部分の段の立ち上がり、けっこうな確率で目数を間違えており、
横のラインがぐにょぐにょ。まるで小学生の時に初めて編んだマフラーのようだった。
模様編みだからムズカシかったのよ。
セーターの脇なら綴じる時に何とでもなろうが、カーディガンですよ、これ。前立てつけるんですよ。
大丈夫ですか。

いやぁ、どないしよ~。と思いながら(何の対策もせずに)編み進め、
――結局、前立ての目の拾いどころを目分量でなるべく直線になるように拾って何とかした。
意外に何とかなるもんですねえ。外から見ると、裏側でそんな葛藤が行われているようには見えない。

まあ今回は結果オーライではあったけれど、ここでどうしようもない状態になる可能性だって
あったんだから、やはりヤバイと思ったら引き返す勇気は必要かも。

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