PR

< 猫侍 >(テレビ視聴)

名前を聞いたこともなかった映画だが、ふとテレビ欄を読んでいて、実はギャグなのか?ということに気づき、
録画した。

へーっ、こんなつくりでもリッパに時代劇として成立するんですねえ。
そこに一番感心した。
ちょっと雰囲気は違うけど、「超高速!参勤交代」なんかもそうかな。
ギャグというより、設定の可笑しみ。絵柄は相当にまともなのに、内心の独白が笑える。

最初の方、北村一輝が狭い長屋の自宅で真剣を振り回し「私は斑目久太郎。何とか流剣術師範、
元加賀藩士……」とか超シリアスに内心独白しながら、台詞を「……おとめ座、B型!」で締めるってね。
ここで笑っちゃった。
あと相手のヤクザの若頭が「ここじゃ話はなんだから上がらせてもらうぜ」っつって、それに内心で
「えっ、上がるの!?」という反応をし、そのコワイ顔を見た若頭がコワくて上がれないとかいうのも好き。

猫侍ってくらいだから猫もたっぷり映る。犬も映る。かわいい。
猫を抱える北村一輝が意外にしっかりはまってて、落ち着く感じが醸し出されている。
お梅ちゃん(蓮佛美沙子。なかなかすごい名字だ。)も良かったな。こういう雰囲気の人好き。

浅利陽介。という名前を知らなかったが、この人たまに見かけますね。
わたしが一番見たのは「ダイガー&ドラゴン」のうどん役かなあ。
この人を見ると、一瞬濱田岳かと思う。アメリカドラマの「BONES」で助手をやったエリック・ミレガンにも
似てると思う。むしろエリック・ミレガンは濱田岳の方が似てるか。
(えーっ!エリック・ミレガン、今41歳なの!?じゃあBONESが始まった頃の彼って31歳!?
主役のエミリー・デシャネルより上!?大学院生の役柄で、てっきり役柄相応の年だと思っていたのに!
たしかに後半、中年太りは感じたが……。どうしてこんなキャスティング!?)

寺脇康文もその明るさが全体のトーンのアクセントになっていたと思う。
北村一輝と寺脇康文の対決のシーンは、もう少しコッテリやってもいいかと思ったが、わりとあっさりだった。

あ、そうそう、特筆すべきはセット!
建物の……特に襖絵の凝り具合に感心した。
クロサワ映画じゃないんだから、普通そこまでやらないと思うのに、相当リッパな襖絵。
こういうのって今どきはもうCG?実際に作るとしたらそれはそれは金がかかりそうな出来だったので。
二条城の狩野派諸作を彷彿とさせる豪華な襖絵だった。気がする。

衣装も良かったね。デザイン性が高かったし、色合いもすっきり。
画面構成もそう思って見るとすっきりしていて好きだった。
こういうところがキレイな映画は見ていて気持ちいい。

コミカルな映画好きなわたしは、この映画かなり気に入った。
実は続編の「猫侍 南の島へ行く」が9月5日から公開中なんだよね。
普段なら当然行くのだが、……上映館が行きにくい。遠くて。街中は仕事帰りに寄れない時間帯。
休日わざわざ街へ行くのは面倒。どうしようかなあ。
なぜMOVIXかイオンシネマでやってくれないのか。

そしてドラマ版も見たいなあ。この辺はBSあるいはHuluに期待するしかないか。

コメント