まーこういう本はありがちだよねー。
旅先の微妙にヘンなモノに目をつけて、それをノンキに書きつづるってのはさー。
……と呑んでかかっていたわりに、けっこう面白く読めた。
予想通りのノンキな旅行記ではあったのだが、安易な賑やかしに走らなかったというか。
予想よりも地味。この地味さが良かった。
外読みをしたので、地下鉄の中でニヤニヤしているヘンな人になりました。
だってこの人、こんなこと書くんだもん。
仏像を見て回るのは、いとうせいこう・みうらじゅん両氏の「見仏記」などで
以前よりブームになっており、類似品に注意というか、私が類似品である。
この世に類似品ほど紛らわしいものはないと思っていたが、私がそうであった。
油断していたのでふきだしてしまった。
最初に読んだ時は「私が類似品である」の部分に反応したが、
今、引用のためにタイプをしているとむしろ「この世に類似品ほど紛らわしいものはない」
という部分がじわじわときている。だってそりゃ紛らわしいよ!だって類似品だもん!
……わたしの感想としては、それだけなんですけどね。
まあ面白いので心と時間に余裕のある方は読んでみてください。
当然こういう本なので写真多数。(でも本文の内容からすればもっと欲しいくらい。)
ちなみに表紙写真は、めでたく地元の大観音が飾っています。
わたしは行ったことがないのだが、行った人はまわりにちらほらいて、
内部がけっこう面白いらしい。
……面白いらしいのだが、どーも巨大仏って近づく気になれん。
あのアホらしい佇まいに近づいて、アホが伝染ったらどーする。
この人の作品はもっと読んでみよう。
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