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古畑のイチロー。

普段あまりドラマは見ないわたしですが、今回のイチロー出演は食指が動きました。「フェアな殺人者」。
実際見て、驚きましたねーっ。上手い!ものすごく上手い!びっくりしました。

いくら本人が本人の役をやるといっても、演技というのは、素人さんがそう簡単に出来るものでは
ないと思います。いやー、期待のはるか上でした。しかもあんなに台詞があるとは!
よう覚えましたねー。それだけでもすごいや。器用なんですねえ。

でも、話はかなり薄かったかなー。わたしは古畑任三郎、SPを二本くらい見ただけで、
他は知らないのですが、根本的には犯人と古畑の対決が売りなわけでしょう?
それなのに、イチローのイメージに配慮しすぎた結果、動機もイマイチなら行動も矛盾、
ちょっと無理な話になってしまいました。対決らしい対決もない。
まー、でもしょーがないかな。それをするには相当の演技力が必要ですもんね。
話はぐだぐだでも、イチローが出ただけで、結局はおつりが来るくらい楽しめましたし。

わたしは古田監督が演技をしたところ、見たことないんですよね。
何度か出ておいでなのは聞いているのですが。見たいなー。
古田監督も、古田監督の役ならなかなかいけそうな気がしますよ(^o^)。
古畑はファイナルだというから、ダメだろうけど、別なドラマでもいいから
そういう企画があったらやって下さいね(^o^)。

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吉田淳也さんのことは存じ上げないんですけれど、彼は舞台好きなんですってねえ。
見た数はあんまりないけど、わたしも基本的にはお芝居好きです。
ミュージカルが好きなんですよ。
最初の出会いは四季の「ハンス」でした。衝撃的。

ストレートプレイも嫌いじゃないけど、話はとにかく見て楽しいものじゃないとヤだ。
前衛とか、こめんどくさいのとか、しんきくさいのはダメですねー。
なので、野田秀樹とかは……こないだテレビで「赤鬼」見たんですけど、今ひとつ……楽しくない。
まあ、舞台をテレビで見るということは、彫刻を写真で見る程度の意味しかないもんですが。

松たかこは好き。テレビドラマの「蔵」の時もすごく良かったし、
これもテレビで見た蜷川幸雄の「ハムレット」も良かったな。
真田広之が40代でハムレットをやるのはどうなの?とは思うが。(見た感じは問題ないけど)

蜷川といえば、ずっと前テレビでやってたグリークスはほんとに良かった。
これもある意味衝撃的でした。
わたしはギリシア悲劇なんて、もうとっくに「死んだ」ものだと思っていたから。
現地ではやっているでしょうが、それも継承のためだけのイメージだったんですよね。
そうしたら、何の何の。2000年昔に書かれた芝居とは思えない、力強さがあるじゃないですか!

同じギリシア悲劇でも、「メデイア」とか「オイディプス王」とかはわかるんです。
一人に焦点を当てた分作りやすく、現代の観客にも伝わりやすかろうと。
しかしグリークスとなると、背景にあるギリシアの神々に対する当時の意識を避けては通れない、
それを現代日本の観客に見せて、違和感を抱かせないようにしなきゃいけない。
そういうハードルもあった上で、ギリシア悲劇を素材に、生命力を持った新しい舞台を作る。
うーん、やはりすごい人なのかもしれない、蜷川幸雄は。

あの時は役者も良かったなー。白石加代子は……テレビだと「怪演」になってしまう人ですが、
ああいう話では、あの狂気を帯びた力演がいいですねえ。平幹二朗は言わずもがな。
意外な良さは寺島しのぶ。あれを見るまでは嫌いだった女優さんですが、あれで見る目が変わった。
麻実れいもかっこよかったなあ。

あの通常の芝居では有り得ないくらいの、音吐朗々とした台詞回しが気持ちよくてねえ。
触発されて原作?も読みましたが、舞台を見ていたおかげで、シーンを想像しながら、
台詞を耳に甦らせながら読めたので、なかなか楽しかった。
ああ、実際に舞台を見たかったなあ。

歌舞伎も好き(^o^)。最初は猿之助のスーパー歌舞伎を見て、
「これって日本のミュージカルだっ!」と思ったことがきっかけですが、
今はむしろ伝統歌舞伎の方が好きですね。
歌舞伎座のいいところは、だいたいいつ行っても何かは見られるというところ。安いし。
こういうのが好き。こういうところがいっぱいあればいいのにな、と思う。
わたしは東京の演劇事情をよく知りませんが、チケット取るの、けっこう面倒じゃないですか?
人気演目だって、せいぜい何日間かしかやらないし、相当前に完売しちゃうんでしょ?

ウェストエンドとかブロードウェイの何がいいって、「当日、ふらり」が可能なこと。
しかもチケット代がかなり安い!正規料金でも日本の……多分6,7割、安売り販売のとこなら、
3000円とかですよー。人気演目は何年もロングラン、「オペラ座の怪人」のような
「超」が付く人気演目以外は、だいたい当日券ありますしね。
東京もそういう「劇場都市」にならないものだろうか。
とにかく「当日」と「値段」の部分をクリアして欲しい。で、「ロングラン」と。

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古田新太さんはこないだの「タイガー&ドラゴン」だけだなあ、見たことあるの。
ただ、10年くらい前に「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」という芝居を
持ってきたことがありまして、その時のテレビCMは妙にインパクトがあった。
かかるたびに、じーっと画面を見ていた。

生瀬勝久×古田新太。なーんかアヤシゲなおっさんが二人でぼそぼそ宣伝しているが、
さっぱりどんな芝居かわからない!ハムレットのあの二人なんだろうけど、
その派生譚をそのままやるのか、それとももっと現代的に変えるのか、
気になる~……と思ったけど、舞台は見に行かなかった(^_^;)。
相当心は動いたんですけれどね。

でも、そのCMのせいで、このお二人の名前はわたしの中では定着して、
なんとなく名前を見ると応援したくなる役者さんになっています。
面白いですね。たった15秒のCMで。
こないだのタイガー&ドラゴンでは、あまりといえばあまりに個性的な役柄だったので、
別な役も見てみたいんですが……

……とか何とか、なんでこんなに長文を書いているんだろう。

しかしもう一言。王様の耳はロバの耳的叫び。古畑最終夜「ラスト・ダンス」について。
双子が出てきた時点で、「入れ替わり」がないなんて有り得ないんだよーっっっ!
そんなの当然じゃないかーっ!なので、「トリックがバレバレ」という感想はそもそも不可。

あの台詞では入れ替わりに気づいて当然、逆に、気が付かないなんて論外。
「入れ替わりましたよ」と見せること前提の台本でしょうよ~~~~っ。
倒叙ものなんだから、問題はトリックでは全くないのだ!!
と、わたしは声を大にして主張したい!

……その上で、犯人と探偵の緊迫感がなかったのは第二夜と同じ。なので、脚本的に良かったとは
とても言えないなあ。わたしが見たことあるのは緒形拳と松本幸四郎の回だけだけど、
がんがん対決してたし、古畑任三郎のねちっこさが、こちらまで苛々させられるほどだった。
三谷幸喜は、わたしの(絶対数的に)数少ない傑作認定ドラマ
「王様のレストラン」を書いた人だから、これからもがんがん期待したい。
これが古畑最後、というのはやはり少々残念ですね。

と言いつつ、もうすぐ映画「有頂天ホテル」公開。ふっふっふ、楽しみだぞ。

コメント

  1. RustyCat より:

    明けまして。
    おめでとうございます。
    古畑3本、録画したものの、まだ見ておりません。
    イチローの演技、楽しみです。
    舞台の方は、12人の・・・見たかったです。
    年末にwowwowでやったみたいなんですが、
    契約してないし。
    生瀬は京大の卒塔婆小町時代から、好きな役者です。
    辰巳啄郎の後輩ですね。
    3月に友人の舞台があるようなので、久々に観劇予定です。

  2. umeko より:

    Unknown

    あけましておめでとうございます。

    わたしも一本目は録画してまだ見ていません。
    正月番組をアレコレ録画してしまったので、見るのはしばらく先になりそうです。
    話としては第一夜が一番面白かったとも聞くが……

    三谷幸喜の舞台だったら、「笑いの大学」が見たいですねー、今のところ。
    映画は見たんですけど、感想は「そこそこ良作」どまりだったので。
    映画を見ながら、これは絶対舞台向き、というのが想像出来たし、
    いつか見てみたいなあ。

    生瀬勝久は、トリックの何だか刑事しか見てないですねえ。
    見たドラマの絶対数が少なくて、印象が良い役者でも、あまり作品名が挙げられない……
    わたしは、役者は
    舞台>映画>ドラマの順にエライと思っているので、
    舞台出身の役者さんには信頼感がありますね。
    まあ、クセ者も多いわけだが(^_^;)。

    いやー、この時期になると開幕が待ち遠しいですねえ!
    なんかもう、年が明けたらすっかりその気になっちゃって、
    (わたしがなってもしょうがないのだが)
    むずむずしています。
    今年のスワの活躍が楽しみだ(^o^)。今年も応援がんばりましょう。