◇読んだ本の感想。

◇ マリーア・ベロンチ「ルネサンスの華 イザベッラ・デステの愛と生涯 上下」

著者を責めるべきか、訳者を責めるべきか。全体的に、面白いことは面白かった。が、乗り越えられない部分が二点。まず一点目は(というのは、大学時代の憲法学の教授の口癖だったなあ)、どこで、誰が、何をしているのかがよくわからないこと。特に最初の方に...
東北楽天ゴールデンイーグルス。

楽天球団はどこまでファンを迫害すれば気が済むのか?

この一年、楽天ファンにはあまりいいことがなかった。まあ去年の2位は、ファンから見たって出来過ぎなんだから、今年はそうは上手くいかないだろうとは思っていた。(そう言いつつも、「何かの間違いで優勝しないかな」と夢を見るのがファン)野村監督の交代...
◇読んだ本の感想。

◇ 恩田 陸「夜のピクニック」

ちょっと語っていいですか。うちの高校には強歩大会という行事があった。歩く距離は30キロくらい。平均より若干早いわたしの場合で、ほぼ5時間かかったと思う。朝8時に学校を出発する。山の中腹にある高校だったから、その山を下まで降り、広瀬川沿いを上...
◇読んだ本の感想。

◇ フォークナー「八月の光」

ツラかった……。そもそもわたしが何故こんな似合わないもんを読んでいるかというと、数年前、何だかの本を読んでいて、「なんでアメリカ文学はこういう、ドライでビターなもんばっかりなんだろう?」という疑問を抱いたことに始まる。いや、“もんばっかり”...
◇読んだ本の感想。

◇ 井上ひさし「ボローニャ紀行」

この間亡くなった遅筆堂さん。この人が外国に旅行するイメージが全くなかったので、このタイトルを見た時、「……ほ?」と思った。なんで井上ひさしがボローニャなんだろう。ま、その疑問はこの本を読んでもあんまり解決されない。彼は長年、なんだかえらく熱...
◇読んだ本の感想。

◇ ジェフリー・フォード「緑のヴェール」

さて……文句を言うべきか言わざるべきか。標準レベルは軽くクリアしている面白さ。ストーリーの骨格はいかにもSFなのに、SFに、ともするとつきまとう安っぽさ(自分がこんな風に言うのは切ないが……)がない。やはり文章がちゃんとしている分、厚みがあ...
◇読んだ本の感想。

◇ 矢島翠「ヴェネツィア暮し」

これは池澤推薦。なんと!池澤推薦本30冊目にして初のレベル7!最高評価!「ゆっくりと読んで本当に楽しい」というのは、以前池澤が富士川義之の書評本について言っていた言葉だが、わたしにとってはこの本がまさに「ゆっくりと読んで本当に楽しい」本でし...
◇読んだ本の感想。

◇ ロバート・R・マキャモン「少年時代」

これは、前文が反則である。こんな風に書かれてしまうと、我ら架空の王国の住人はそれだけでノセられてしまって、作品自体への見る目が曇る。まあでもフィクションなんて騙されてなんぼの世界だから、別にいいのか、曇らされても。曇った目でも愛せればその方...
◇読んだ本の感想。

◇ カズオ・イシグロ「浮世の画家」

カズオ・イシグロの最初期に位置する作品。読む前は、彼にとって日本を定義づける作品だと勝手に決めていたのだが、どうもそういうものではなさそうだ。また何だか奥歯に物が挟まったような書き方を……と思いながら読み進む。一人称なんだけれども、言葉のは...
◇読んだ本の感想。

◇ 米原万里「オリガ・モリソヴナの反語法」

著者は2006年に56歳で死亡した。聞いた時はその若い死を惜しんだし、もちろんご遺族は長生きを願っただろうが、この本を読み終わった今は、――この本を残した彼女の人生には意味があったと思う。この本の前に、「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」という...