◇読んだ本の感想。

◇読んだ本の感想。

◇ 庄野潤三「貝がらと海の音」

庄野潤三。全く聞いたことがなかった。最初に読んだのは「夕べの雲」、これはとある書評家が熱く薦めているのをネット上で見たから。庄野潤三を語る、そのうっとりとした口ぶりが微笑ましく、「そこまで言うなら読んでみましょう」という気分になった。……読...
◇読んだ本の感想。

◇ クリスチアナ・ブランド「はなれわざ」

自信をもって言おう。クリスチアナ・ブランドは嫌いだ。はなれわざposted with amazlet on 06.08.23クリスチアナ ブランド Christianna Brand 宇野 利泰 早川書房 (2003/06)売り上げランキン...
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◇ D・クーンツ「ライトニング」

クーンツ三作目。……で思うのだが、もしかしてこの作家はひたすらこのパターンなのか?初クーンツが「コールド・ファイア」、二作目が「ウォッチャーズ」、そして三作目がこれ。たまたま三作、似たような傾向のものを読んだだけなんだろうか。◎苦労して育っ...
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◇ 佐藤亜紀「掠奪美術館」

長い間、このタイトルで展開するエッセイはどんなんだろう、と疑問に思っていた。(リストアップしてから実際に読むまで、けっこうな間があったのです)掠奪+美術館で連想するのは、大英博物館をはじめとする、収奪によって展示品を増やして来た大手美術館た...
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◇ シューヴァル/ヴァールー「マルティン・ベックシリーズ」

シリーズ10巻。ようやく読み終わった。ちょっと大変。警察小説。スウェーデン警察の警部(?)マルティン・ベックが主人公。事件発生→解決という流れも一応あるんだけど、それより「警察という職業」「刑事として生きる男たちの哀歓」がメインの内容だ。と...
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◇ 「高丘親王航海記」

あれ?澁澤龍彦ってこんな風に書く人だっけ?澁澤龍彦を以前に読んだのは中学生くらいの時だった気がする。数冊、わりと面白く読んだんだけど、それ以降は目が合っても「ああ、澁澤ね」という感じで流していた。嫌いじゃないけど、読むのは後でいいと感じる作...
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◇ 「世界の建築・街並みガイド1 フランス/スペイン/ポルトガル」

いやー、ここでこんなことを言っても仕方ないけど、この本は勿体ないなあ。もうちょこっとだけナントカしたら、海外旅行のガイド本として、売上がだいぶ違っただろうに。内容は丁度いいのだ。作りとしては、実に一般人の建築好き旅行者向け。どんぴしゃ。コン...
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◇ 沢村凛「瞳の中の大河」

これは「みっちり」した本。本を読んだ後に感想が書きたくなる本というのは、良くも悪くも「物を思わせた本」ということだ。どこが好きなんだろう?あるいはどこが嫌いだったんだろう?と自問自答したくなる本。そうでなければ、書かれた内容のある部分につい...
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◇ 池澤夏樹「パレオマニア―大英博物館からの13の旅」

これは、「うらやましい」本。いや、特別な感想を持つ本ではなかったんだけど……なんでわざわざ書いているかというと、どうしてもいいたいことが一つあって。くそー、池澤夏樹、うらやましいぜ。道楽で旅!しかも13回も。しかも大英博物館を起点にして。ど...
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◇ 辻邦生「西行花伝」(その2)

辻邦生、すぐ隣にいるような、非常に近く感じる作家なのだが(まだ三作しか読んでないが……)、今回は(も?)不満がちらほらあった。なんといっても熟字訓が!わたしは過剰な熟字訓が嫌いだ。とても。いや、使いたくなる気持ちはわかる。日本語って、文字と...