◇読んだ本の感想。

◇読んだ本の感想。

◇ ドストエフスキー「罪と罰 河出世界文学全集 12」

いや、うっとうしい話でした。主人公のいきあたりばったり感に、読みながら腹が立った。仮にも人を殺そうというのなら、もっと腹を据えてかかれと!非常に利己的に殺しておきながら一体何を惑乱しているのだ!完璧に隠し通すくらいの覚悟がなければ、計画殺人...
◇読んだ本の感想。

◇ 帚木蓬生「聖灰の暗号」

このタイトルを見て、「ダ・ヴィンチ・コード」を連想し、「(売れ行きでは)後輩に負けちゃったねー」と思ったのだが発行日付を見ると、こちらの方が後ではないですか。うーん。「ダ・ヴィンチ・コード」にのっかって仕事をするようなセコイ作家ではないと思...
◇読んだ本の感想。

◇ 藤森照信「家をつくることは快楽である」

面白かった。だがどこがどう面白かったか、かっちり言及する気にはなれない。なぜなら、この本自体「とりあえず未収録のものをあちこちから集めて一冊にしたよ」というようなとりとめない本だから。しかしそのとりとめなさがなかなかいい味を出している。とい...
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◇ ホセ・カルロス・ソモサ「ZigZag 上下」

前に読んだこの人の作品「イデアの洞窟」もそうなんだけど、実は読む前はあんまり面白そうなニオイがしないんだよね。タイトルのせいかな。読んで「ありゃ、けっこう面白いじゃん」というのが前回と今回、共通の読後感。前回はメタミステリ、今回はSFでした...
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◇ 河出世界文学全集 5 ポー「黒猫 モルグ街の殺人他」ホーソーン「緋文字」

ミステリ好きなのに、ポーの作品を読んでない!とある日突然気づいたので読んでみた。どうしても全集を読むと、時系列に並べられているような気がしてしまって。ついつい初期はゴシックホラー、それからミステリへ“進化”し最初の推理作家になった、という単...
◇読んだ本の感想。

◇ 松井晴子「住宅の手触り 12人の建築家による24軒の手触りのいい家」

12人の最初は中村好文。だから読んだんだけどね。思ってたよりも文章量が多かったので読みでがあった。住宅の手触り-12人の建築家による、24軒の手触りのいい家-posted with amazlet at 08.07.22山田新治郎(写真) ...
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◇ 宮部みゆき「火車」

宮部みゆきは最初に「R.P.G.」を読んであまり気に入らず、「霊験お初シリーズ」を読んでそこそこ、名作という噂の「蒲生邸事件」もいまいちだったのだが、「ぼんくら」を読んでものすごい面白い!と思った作家。「ぼんくら」の面白さは感動ものだった。...
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◇ 山本兼一「白鷹伝」

前回読んだ「火天の城」よりこちらの方が面白かった。前回は城普請、今回は鷹飼いについてじっくり書いてある。わたしは基本、建築が好きなので、城普請も面白かったが、鷹飼いの場合は鷹そのものもキャラクターとして魅力的だから、こちらに軍配を上げる。よ...
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◇ 中村好文「住宅読本」

このブログには、中村好文関連で訪れてくれる方がよくいらっしゃいます。主にその方々に言いますが、まだ読んでないなら、早く読んだ方がいいですよ!「住宅巡礼」と同じような体裁なので、内容も同様かと思ったら違った。全部ではないけど、中村好文本人の作...
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◇ 池澤夏樹「楽しい終末」

わたしは人間が賢くなることは無理だろうと思っている。今後の社会は悪くなる一方だと思うし、人間が生きるという意味での地球ももうダメだろう。だから、自分が死ぬまでそうひどい状況を見ずに済むように祈るだけだ。(とは言え、もうすでにひどい状況になっ...