◇読んだ本の感想。

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◇ 古川日出男「サウンドトラック」

うーん。これなあ……。パワフルさはある。書き手の技術も感じる。目新しさという意味では面白い。個々で評価する点はわりあいあるが、一本の小説としては、うーむむむむむむ、……ダメ、だなあ。読み始める前は、厚いし二段組だし、読むのがどうも気が重い、...
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◇ ヴァージニア・ソレンセン「メープルヒルの奇跡」

ヨンデモ本。ファンタジー……なんだろうか。ある意味ファンタジーだろうな。物語としての厚みはかなり違うけど、「赤毛のアン」を思い出していた。どこか重なる部分がある。本作は、タイトルからして教訓がたっぷり盛り込まれていそうで、正直腰がひけていた...
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◇ 春江一也「プラハの春」

著者は現役?の外交官。あ、Wikiでチェックしたら、もう退官しているようだね。「プラハの春」がデビュー作らしい。なので、あんまりあげつらうのもキビシイかとは思うが……プラハの春当時、現地で見ていたというのはたしかに強みだと思うよ。それを書き...
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◇ 戸板康二「ちょっといい話」

ヨンデモ本。これの前に「目黒の狂女」「団十郎切腹事件」を読んだ。そちらはミステリ短編集。中村雅楽という大物歌舞伎役者を探偵役にしていて、なかなか面白い。50年くらい昔に書かれたものなので、あっと驚く大トリックという感じではないが、当時のノス...
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◇ 三崎亜記「失われた町」

この人の「となり町戦争」は、わりと長く平積みになっていたような覚えがある。地味そうな装丁のわりに売れているのだな……と思っていた。タイトルからすると、ヤングアダルト小説――※ここで割り込んで、問いかけたい。中学生から高校生、大学生も難しい本...
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◇ 堀田善衛「方丈記私記」

この人は。つくづく思う。文章をほんと自在に使っているよなあ……。名文というのとはまた違うのだけど。多少変な書き方の時もあるし。こういう書き方じゃダメなんじゃないの~?と言いたいような。例えば。   ここで私自身の私事――私事以外のことを書い...
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◇ パヴェル・コホウト「プラハの深い夜」

(内容に触れています)初めに文句を言っておくと、見返しの内容紹介はミスリードだと思う。出版社が早川書房で、装丁の雰囲気もミステリ、まあたしかにミステリとして売りたいんだろうが、これはミステリで包んでいるにせよ、本質的には第二次世界大戦もの。...
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◇ カレル・チャペック「ダーシェンカ」「園芸家の一年」

わたしにとってカレル・チャペックは、長らく紅茶屋の名前だったのだが……。(それにしても実在の人名を店名につけるってのはどうだろう。わたしの感覚からはイヤだなあ。他人の名前を商売に使うなっちゅうねん)それはそれとして。かわいい、かわいいダーシ...
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◇ デイヴィッド・ロッジ「小説の技巧」

ヨンデモ本……かな?デイヴィッド・ロッジは、「素敵な仕事」を佐藤亜紀が面白いと言っていたのでリストアップした。読んでみたところ、読み巧者な人にとっては面白いんだろうが……というような現代文学。なにしろジョイス・チルドレンらしいし。普通に読ん...
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◇ 北 康利「白洲次郎 占領を背負った男」上下

ヨンデモ本のご紹介。昨今は白洲本がずいぶん出ている。数多くを読んだわけじゃないけど、これは面白かった。白洲次郎 占領を背負った男 上 (講談社文庫)posted with amazlet at 09.06.03北 康利 講談社 (2008-...