◇読んだ本の感想。

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◇ 種村季弘「山師カリオストロの大冒険」

種村季弘の初期作品。種村季弘、名調子ですねー。まるで講談のようだ。こないだから種村季弘をツブしに取りかかったんだけど、少なくともこの2冊は、わたしが彼に持っていたイメージとは若干違った。こんなに饒舌な人だったっけ?と思った。嫌いじゃないけど...
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◇ 宮本昌孝「夏雲あがれ」

2段組470ページの単行本なので、2日くらいかけてのんびり読もうと思っていたが、結局一気読みをしてしまったのだからページターナーと言えるかもしれない。久々。まあ疲れましたが。いかにさくさく系とはいえ。宮本昌孝なる人は3冊目。1冊目の「青嵐の...
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◇ いしいしんじ「みずうみ」

ファンタジー系純文学。第一章は読みにくかった。基本的には設定を語り続ける話なので――ただ、大変滑らかに上手く語られるので、どこぞの誰かとは違って、設定に淫しているとまでは思わない。というよりむしろ、設定語りであることには今気がついた。さくさ...
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◇ 恩田陸「木曜組曲」

恩田陸は現在ツブしている最中。基本的に出版順。現在10冊ちょっと読んだ段階で、「夜のピクニック」以外では、これが一番かな。(「夜のピクニック」はノスタルジーで読ませる話なので、同列で比較は出来ない)奇妙さもここまで組み合わされば見事。話の入...
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◇ ピーター・メイル「南仏プロヴァンスの12か月」

言わずと知れた……と言っても発行は1993年だから、もうふた昔前ですなあ。これが相当に流行ったことを知らない人も多いだろう。流行ってたんです。しばらくの間本屋で平積みになっていた。この本の人気に追従して、プロヴァンス関係の本も当時ずいぶん出...
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◇ 米澤穂信「小鳩くんと小佐内さんシリーズ」

シリーズ3巻。春、夏、秋ときてるんだから、当然冬もあるはずなのか?それとも、話としてはひとまず収束しているので全3巻で完結なのか?春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)posted with amazlet at 12.03.11米澤 ...
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◇ 芝木好子「群青の湖」

作家の永井するみ(と言っても本人の作品は読んだことがない)が、作家の読書道で薦めていたので読んでみた。……うーん。きれいな話であるのは間違いない。読んでいるうちはわりと引き込まれて読み、いいところも多々あったと思う。でも読み終わって振り返っ...
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◇ アゴタ・クリストフ「怪物 アゴタ・クリストフ戯曲集」

普段から本を読んでいる人も、戯曲となると読んだ数は少ないだろう。まあシェイクスピアなんかは戯曲ですが。でも、戯曲は基本的に会話で構成されているから、読みやすいことは読みやすいんだよね。この本も、多分読了まで1時間かかってないんじゃないかな。...
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◇ ヘルマン・ヘッセ「シッダールタ」

このタイトルで主人公がお釈迦様以外には有り得なかろうと思ったのだが……主人公はお釈迦様ではありません。実は、お釈迦様と同時代に生きた、全く別人の“シッダールタ”という青年(から老年期まで)の人生。主人公はバラモンの息子で、その後仏弟子となり...
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◇森類 「鴎外の子供たち」

森茉莉つながりでこの本も読んでみた。……茉莉と比べれば(茉莉の著作を読んでいる限りにおいては)、類の方がよほど常識人に見えていたけど、常識人というわけではないなー……茉莉と類のエッセイをそれぞれ読んでみて、鴎外の影をひしひしと感じた。鴎外本...