◇読んだ本の感想。

◇読んだ本の感想。

◇クーパー「ラスト・オブ・モヒカン」

アメリカ文学最短コース遍歴中。読み始めは、何も説明しないまま話が始まってしまうので、「うわ、粗雑」と思っていた。ホークアイって何者やねん。白人とインディアンの関係も説明なし。こういう勇み足的な小説を……と思っていたが、中盤以降、このドキュメ...
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◇ 辻邦生「樹の声 海の声 上中下

歴史物でもないのに上中下ってのはやだなー、と思いながら読み始めたら、若干歴史物でした。若干というのは、――時代は明治。歴史上の人物が綺羅星のごとく出てくるけど、主人公は一応架空。しかしモデルにした人物はいるらしい。しかもけっこうなモデル率の...
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◇ スターン「トリストラム・シャンディ氏の生活と意見」(途中まで)

200ページそこそこしか読んでないので、感想も短く。まあ、別にこれ、面白くないっすよ。読む前からそれは察しがついていたことだ。前衛前衛と言われた小説が面白いわけが……っていうかね。話に聞いてたほど荒唐無稽ではなかったんだよなあ。もっとハチャ...
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◇ ホイジンガ「中世の秋 上下」

同じ著者の「ホモ・ルーデンス」と並んで、よく聞く書名。いつかは読んでみようと思っていたので今回読んでみた。オランダの歴史学者の、中世についての一般概説書。ということでよろしいか?みっちり書かれた、しかしそういう内容のわりには詩情漂う読みやす...
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◇ 有川浩「県庁おもてなし課」

面白かった。例によって、な面白さ。しかし序盤の話は、……いくらなんでもあり得ないだろうと思ったんですけど。いわゆる“お役所仕事”という言い方はよく聞くが、まさかここまでアホじゃないだろう。ここまでアホな人たちに税金が非能率的に使われているの...
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◇ クロフツ「樽」

たしかに前にも読んだ。だが読んだとしても遥かなる昔だし、結局のところほとんど何もおぼえてなかったので今回も楽しめました。推理小説の古典的名作。何タイプ、というと話の流れが見えてしまうので控えるが、捜査状況をつぶさに描写するタイプの小説。振り...
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◇ 加藤実秋「インディゴの夜」

読んだ本の中で、印象はいいけれどもブログには登場しない本、というのがけっこうあり。それは何故かというと、面白かった!以外に語るべき部分がないからやね。本は面白ければ十分で、それに尽きるのではないかと思うが、感想を書くということは、面白かった...
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◇ 宮田珠己「日本全国津々うりゃうりゃ」

いやー、やっぱり面白いなあ、宮田珠己。この人の書く戯文は芸ですよ。そうでなかったら、自宅の庭を書いてエッセイ一丁上げられない。いやまあ、庄野潤三とかいるけど。一応この本は旅行記ということで、編集者がお伴に(?)ついてあちこち取材旅行に行った...
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◇ 森谷明子「葛野盛衰記」

この人は地道な書き手。初作品の歴史ミステリ「千年の黙 小説源氏物語」を読んでそれを感じた。なかなか調べて書いてるし、誠実さは伝わってくる。なので、その実直な部分をとても応援するんだけれども……ただミステリであれば、わたしの好み的にぜひとも欲...
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◇ 吉田満「戦艦大和の最期」

戦争文学はほぼ読まないが……。立花隆の“昭和の平家物語”という惹句(?)に反応して読んでみた。正直、こういう類の作品に対しての感想は苦手だ。わたしは感情の部分は語りたくない方で、その上、恐いものは出来るだけ避けて通りたいと……なので、具体的...