◇読んだ本の感想。

◇読んだ本の感想。

◇ ケン・フォレット「大聖堂」

最初読んで、その辛気臭さに、これで600ページ×上中下巻は無理!止めよう!と思った。だが、その段階のすぐ後から、展開が早くなって面白くなった。途中で止めなくて良かった。具合が悪くて一日ゴロゴロしていた日だったので後半部分は一気読み。しかしそ...
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◇ 海野弘「江戸ふしぎ草子」

これはたしか、立花隆の書評本で読んでリストアップしたんだったかな。すごく面白かった。海野弘は数十年前、アール・ヌーボー、アール・デコの著作で出会ったんだった。わたしはてっきりその分野の研究者だと思っていたのだが、違ったんですね。「太陽」の編...
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◇ ランドル・ギャレット「魔術師が多すぎる」「魔術師を探せ!」

久々、地味に面白かった作品。あくまでも地味にだけど。わりと昔の作品だけどね。昔のアメリカミステリというよりは、昔の(まだライトノベルという言い方が無かった時代の)ライトノベルという感じ。ミステリはミステリだが、検証部分がちょっと細かくて適当...
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◇ 川端康成「山の音」

設定だけなら、昼ドラだと言ってもいいと思うんだけど……やはりノーベル文学賞は伊達じゃないということなのか。面白く読めました。60歳を過ぎたばかりの信吾は会社社長。最近物忘れが激しくなり、人の名前やネクタイの結び方を忘れたりしている。妻の保子...
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◇ ジェイン・オースティン「エマ」

まだるっこしい気配はありながら、まあまあ面白く読めた。何しろわたしは「ジェイン・エア」が愛読書でしたからね。(今は誰かに貸したまま紛失中。)古き良き時代の英国アッパーミドルクラスの生活。親しみを感じる。まあでも作者たちの年齢は相当違うか。4...
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◇ 万城目 学「プリンセス・トヨトミ」

小説にはそれはそれは種類がある。その中でこの作品は、特異なシチュエーションを書きたい小説。と感じた。こないだの恩田陸「ドミノ」もそうでしたな。いや、違うか。「ドミノ」は転がるシチュエーションを、その動きを書きたい小説か。本作は、……それなり...
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◇ 宮脇俊三「汽車旅12ヵ月」

1年ほど前から、宮脇俊三の本はちびりちびりと読んでいる。全体的に地味なことこの上ないけど、実はユーモアが満載で、地下鉄で一人でにやにやしている。だいたいアベレージの面白さなので、1冊1冊感想を述べて行こうとは思わないのだが、この本に関しては...
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◇ 森下香枝「真犯人 グリコ・森永事件『最終報告』」

これは古田敦也が引退してしばらくしてブログをやり始めて、その中でオススメされていたものなんだよなあ……。その時に課題図書リストに入れて、6、7年経ってようやく読む順番が回って来た。多分生きてるうちに現時点での課題図書リストの本を制覇すること...
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◇ ヘンリー・ジェイムズ「ある婦人の肖像」

岩波文庫で上中下巻。ちょっと前に「鳩の翼」を読んだが……それと比べればずいぶん面白かった。「鳩の翼」よりは書き方もシンプルで親切だったと思う。前半は、登場人物の心情に共感出来るところが多々あり、その辺を興味深く読んだ。イザベル、ラルフ、ラル...
◇読んだ本の感想。

◇ 恩田陸「ドミノ」

久々の恩田陸。ちなみにミステリではありません。なるほど。これはドミノだなあ……。最後の最後までタイトルを意識しないで読んで、最終盤にようやく、ああまさにドミノな話。と思った。ただでさえいろんな要素詰め込みまくりの人が、この作品ではさらに限界...