◇読んだ本の感想。

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◇ 藤森照信「茶室学」

面白かった。藤森さんの一般向けの面白い本はつぶしていてかなり読んだが、真面目な本はそれほど読んでない。今回の本もわたしにはちょっと難しい類。建築的な難しさと、哲学的な難しさ、どちらもあった。わたしは藤森さんを、建築史家としてはとても好きだが...
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◇ ジョン・アーヴィング「未亡人の一年 上下」

ああ、長かった。やれやれ。ようやく読み終わった。読み終わったのがもう一週間ほど前なので、内容はかなり忘れてしまった。いや、内容はうっすら覚えているが、その時思ったことどもとか。まあとにかく、扱っている要素にまったく興味が持てないわけで、そう...
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◇ オルハン・パムク「赤い髪の女」

オルハン・パムクは4作目。「イスタンブール 思い出とこの町」を読んで終わりにしようと思っていたが、表紙に惹かれて「赤い髪の女」を読むことにした。この表紙の人(写真か絵か?)、「オスマン帝国外伝」においてのヒュッレムの女優さんに似てるよね。中...
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◇ メアリー・マッカーシー「アメリカの鳥」

読み終わってからようやく知ったが、……おお!「グループ」の著者か!全然気づかなかった。えー、どんな話でしたかね……こういう話といいにくい、主人公の思索というか考察が延々と続く話でしたな。だが年齢が15歳から19歳の間にかけて、という子ども期...
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◇ 塩田武士「女神のタクト」

普通に面白い小説でした。……が、いまいちコクがない。満足感がない。ここらへんは微妙なところで。わたしは小説なんて面白ければいいんだと思っている。別に深みなんて必要ないだろう。いや、深みがある小説は小説でいいけど、必須要素ではない。そう思いつ...
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◇ 片桐はいり「グアテマラの弟」

個性派女優。女優としても個性派として活躍しているが、わたしはこの人、もっとどんどん書いていくべきだと思うんだけど。現時点で片桐はいりのエッセイは3冊だけ。もったいないねー。この5倍は書いていてもいい人。なんなら10倍でもいい。もっとも、本業...
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◇ 池澤夏樹「双頭の船」

東日本大震災をモチーフにした連作短編のファンタジー。正直、なぜ池澤夏樹がこういうものを?と思った。問題意識の強い人で、防災についても原子力発電についても一家言あるだろう。その人が東日本大震災を取り上げて、こんな風にふわふわした、ファンタジー...
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◇ マイクル・ムアコック「エルリック・サーガシリーズ」

最寄りの図書館にはエルリック・サーガシリーズが2つあって、1つは1984年スタートの薄くて白い本。全7巻。または8巻。もう1つは2006年スタートの全4巻版。厚くて茶色い本。ちなみに発行はどちらも早川書房。通常であればどっちかを選んで読んで...
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◇ 佐藤亜紀「吸血鬼」

佐藤亜紀はやっぱり上手いよ。ベストセラーになることは絶対ないとは思うけど。舞台はポーランドの寒村。貧困と因習が運命のようにまとわりつく暗い土地。新任の役人が美しい若妻をつれて赴任してくる。その土地の傲慢な領主は元詩人、今は自分の屋敷に籠って...
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◇ 国立西洋美術館編「スケーエン デンマークの芸術家村」

たしか大塚国際美術館で見たピーター・セヴェリン・クロイアの絵(陶画)が印象的だったので、関連図書を読もうと課題図書リストに載せたのが2013年のこと。そこから8年経って、ようやく読む順番が回って来た。が、日本語で読めるクロイアについての本は...