◇読んだ本の感想。

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◇ 池澤夏樹個人編集「世界文学全集Ⅱ-06 庭、灰/見えない都市」

キシュ「庭、灰」とカルヴィーノ「見えない都市」のカップリング。以前に「見えない都市」は読んだので、今回は割愛させてもらって「庭、灰」のみを読んだ。わけがわからなかった。ぼやっと始まり、しかも自分と母の関わりだから、つい先ごろ読んだオルハン・...
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◇ 柴田元幸「書き出し 世界文学全集」

おれをイシュメールと呼んでくれ。……といいたくなるよね、低音で。「白鯨」ですな。タイトル通り、世界の有名作品の書き出しを並べた本。各作品だいたい3ページ、長くても4ページくらいかな。読んでからけっこう驚いたのだが、全部柴田元幸がこの企画のた...
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◆ 特別展 ポンペイ

ポンペイも(巡回展が)何回か来ている気がするなあ。テレビでたまに特集もされるし。なんなら現地にも行ったしさ。とはいえ、宮城県美術館改修工事閉館前の貴重なヨーロッパなので見に行きますよ。期待よりは、ごくかすかーに展示品が地味だった。モザイク画...
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◇ 海野一隆「地図に見る日本 倭国・ジパング・大日本」

宮田珠己おすすめ本から。あの人、地図とか好きなんですよね。地図をフィーチャーしたエキシビはある。たまに。そんなに珍しくはない。この本はエキシビで講演をした時に喋った内容を書籍にまとめたものだそうだ。倭国というのは中国から見た日本、ジパングと...
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◇ 片桐はいり「わたしのマトカ」

現在最も書いて欲しいエッセイの書き手が片桐はいりである。だが旅に出にくい状況だし、その願いはかなわなかろう。これは「かもめ食堂」の時のロケで、1ヶ月強フィンランドに滞在した時の滞在記。マトカはフィンランド語で「旅」とのこと。マトリョーシカの...
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◇ オルハン・パムク「イスタンブール 思い出とこの町」

ジャンルとしては自伝であろうが……むしろ主役はイスタンブール。こういう焦点のずらし方は珍しいかもしれない。オルハン・パムクは「わたしの名は紅」「雪」「白い城」「赤い髪の女」と読んでこれが5冊目。今となっては総じて印象はいいんだけど、読んでる...
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◇ ダニイル・ハルムス/西岡千晶「ハルムスの小さな船」

ソ連の作家。(前代)ロシアの作家は有名な人がいくらもいるけど、ソ連の作家。ソ連の作家って知りませんよなあ。今後も読むことがあることがあるとは思えない。最初で最後のソ連の作家になるかもしれない。不条理で売っている詩人らしいから、ひよって、まず...
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◇ 佐藤亜紀「黄金列車」

わたしは近代史・現代史は全滅である。なので、これが何を書いた話なのか最初はなかなかわからなかった。戦争中のハンガリーの状況がどうなのか知らない。そもそもどの戦争中のことなのか、読み飛ばしていてわからない。ユダヤ人資産管理委員会ということはナ...
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◇ A・J・ジェイコブズ「聖書男(バイブルマン)」

副題が、現代NYで「聖書の教え」を忠実に守ってみた1年間日記。まあそういうこと。著者は本来は不可知論者でライターというかジャーナリスト。ユダヤ人。宗教にこだわっていないユダヤ人。「ユダヤ人とはユダヤ教を信じている人」という定義を読んだことが...
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◇ 篠田桃紅「墨いろ」

この人は墨象家。墨象というのは墨を使った抽象画らしい。そもそもは書家だったようだから、そこから抽象の方へ来たと。テレビで作品を見たんですよね。息をのんだ。正直なところ、たくさん並べてしまうとどれも似たように見えてしまって価値が半減してしまう...