◇読んだ本の感想。

◇読んだ本の感想。

◇ 森銑三「明治人物閑話」

ここ半年くらいで3冊か、森銑三の本を読んだ。この人は、それまで聞いたことがなかったんだけど、実はたっぷり著作がある著述家。明治半ばくらいの人ですか。――わたしからすればそういうイメージだけど、実際には昭和60年に89歳で亡くなったんだから、...
◇読んだ本の感想。

◇ ノックス「探偵小説十戒 幻の探偵小説コレクション」

ミステリ読みだったら「ノックスの探偵小説十戒」は一再ならず見たことがある言葉。いつか原典を読みたいなあと思っていた。そしたらこれって、小説でもミステリについてのまとまった評伝でもなく、ノックス編のアンソロジーの前書きに書かれた内容だったんで...
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◇ 西加奈子「サラバ!」

コロナワクチンの副反応で寝ていた時に上下巻ほぼ一気読みした。面白く読んだし、ページターナーではあるんだけれど、西加奈子の作品は、読後何か残るかというと残らないんだよなあ。まあ残ることが唯一の価値ではないという考え方もあるけれども。自伝として...
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◇ 小林恭二「心中への招待状」

この人は基本的に小説家だが、ヘンな小説(いい意味で)を書く他に、俳句の句会の司会をしたり、歌舞伎の入門的な本を書いたり、古典をリメイクしたり、テレビに出たり、いろんなことをやっている。こないだ「父」を読んで――これは父を中心に描いたにしても...
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◇ 辻由美「図書館であそぼう」

辻由美の著作はここしばらく続けて読んでいて、どの本も面白く読んでいる。この本も面白かった。かなり昔(1999年)の本。――講談社現代新書はセンスのいい表紙デザインがおおむね唯一の美点……といった印象のあったシリーズだが、だいぶ前にその表紙デ...
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◇ 佐野洋子「100万回生きたねこ」

ものすごく有名な絵本。日本の絵本でのベストセラーに入るのではないか。そういう意味で読むのを楽しみにしていた。絵本を読めないわたしにも響く本になってくれるかと。……しかし「は?」って感じでしたね、読んだあと。どこが良くてこんなに人気なのかわか...
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◇ ナンシー・スプリンガー「白い鹿 アイルの書1」

この作品は井辻朱美訳ということで読んでみた。井辻朱美訳の作品をつぶしている最中。海外のSF、ファンタジーは描写がこまっかくて嫌になることがあるんだけど、この作品はそうでもなく、読みやすかった。あまり細部がわからないまま始まって、そのまま第1...
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◇ 水村美苗「續明暗」

水村美苗をつぶそうと思ってこないだ「私小説」を読んで、予想以上に面白かったので、今度はこれ。読むにあたっては漱石の「明暗」を読みなおした。でもまあやっぱり、続編といわれれば減点法で読むよね。わたしは全体的にそう読みがちだけど。ただ減点法で読...
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◇ 森見登美彦「有頂天家族 二代目の帰朝」

今作を読むに当たって「有頂天家族」を買って読みなおした。やっぱりつくづく面白いなあ。森見登美彦の中でこれが一番好きかも。アニメにもなりましたね。あのアニメがなかなか出来が良かったので、作品をアニメで覚えていた。けっこうアニメと原作のテイスト...
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◇ 夏目漱石「明暗」

わたしは夏目漱石が好きだ――が、大きな声で言えるほど作品をそんなに読み込んではいない。多分若い頃にある程度の作品は読んでいて、蔵書には10冊。蔵書は最低一度は読んでいるから、「明暗」も一度は読んでいることになるが、内容は全く忘れている。今回...