◇読んだ本の感想。

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◇ 柳広司「トーキョー・プリズン」

柳広司は頭がいいんだろうなあと思いながら読んでいる。秀才タイプ。その分、わずかにあっさりしすぎかという気もするが、話としては好きだ。1年ちょっと前に初めて作品を読んで、今まで6、7冊読んだか。本作は久々にがっつり書き込んだ作品かなと思う。何...
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◇ 水村美苗「本格小説 上下」

この人の小説は「続明暗」「私小説」に続いて三作目。基本的には好き。すごく好き、といってもいい。その上で気になるところはありつつ、面白く読んだ。事前にエミリー・ブロンテの「嵐が丘」の翻案だというのは聞いていたのよ。読んでみて、たしかに「嵐が丘...
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◇ 坂本藤良「小栗上野介の生涯 兵庫商社を創った最後の幕臣」

正直、本に書いてあった著者の経歴的にそこまで期待値は高くなかった。経営学者ではあっただろうけど、どうも実業界寄り。ジャーナリスト出身の文筆家に対して(わたしに)偏見があるのと同じで、実業界寄りの学者には偏見がある。危ぶみながら読み始めたんで...
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◇ 磯田道史「歴史の愉しみ方」

今まで10冊くらい読んできてこの人の文章が気になったことはないんだが、この本の最初のあたりは、……雑?と気になった。でも新聞連載だったんですね。新聞連載だと締め切りも短いだろうし、推敲に推敲を重ねてではなかろうなと納得した。面白かったですよ...
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◇ ケイト・チャールズ「死のさだめ」

舞台がイギリス。教会建築。――という道具立ては好きで、面白くは読んだんだけど、大きな疑問がある。これ、事件が起きるの遅すぎませんか?冒頭、事件が起きたことを示唆するプロローグが2ページあるが、実際に事件が起こるのは340ページ。約500ペー...
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◇ 門前典之「灰王家の怪人」

駄目でした。ダメではなく駄目でした。この人の本は4冊目。正直、今までもトリックはダメダメ、謎解きの書き方は驚愕するほどヘタクソで目も当てられない感じだったが、その新本格らしい大風呂敷の広げ方が良くて、「いつかは(面白い)新本格になってくれる...
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◇ 森見登美彦「太陽と乙女」

森見登美彦は好きな書き手。現生作家で森見登美彦と池上永一がツートップ。多分そんなにエッセイは書かない人だと思うけど、これはエッセイの集大成。けっこうみっちりしてましたね。読むのに思いのほか時間がかかった。彼のエッセイは作品だと思いますよ。文...
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◇ 高橋秀実「にせニッポン人探訪記 帰ってきた南米日系人たち」

この人は最初に読んだ「弱くても勝てます」という開成高校野球部のノンフィクションが面白く、これで3冊目なのだが、2冊目と3冊目はユーモラスなんだけどテーマが重い。2冊目は「TOKYO外国人裁判」。これも面白かったが、出口の見えない現状を教えら...
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◇ 稲見一良「セント・メリーのリボン」

これの前に読んだ「ダック・コール」が初稲見作品。趣味に走り切った短編集ではあったが、大人のファンタジーとして微苦笑交じりで読めたし、文章は美しかったし、気に入っていた。そしたらこの本もわりと似たような作り。猟銃・アウトロー・バイク・犬・美味...
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◇ 藤森照信「近代日本の洋風建築 開花篇」

藤森さんの著作はほぼカバーしていると思う。多分9割は。そしてこのタイミングで出たこのタイトルの著作は、今までの集大成だと思った。「さすがちゃんと書くとちゃんとしてるなあ」と感心しながら読んでいったんだが、――これっていろんなところで掲載した...