◇読んだ本の感想。

◇読んだ本の感想。

◇ 三島由紀夫「奔馬」(豊穣の海 第二巻)

血で書いている(というと誤解を生むが)土着的な「精霊たちの家」を読んだすぐあとにこれを読むと、そのあまりの違いにクラクラする。これまたなんと頭で書いている小説。観念的小説。そしてつくづく思うが、なんでこんな小説を書いている奴が割腹自殺をする...
◇読んだ本の感想。

◇ イザベル・アジェンデ「精霊たちの家」

単行本600ページの厚い本で、下手すると1ページに1個くらいしか読点がないのだが、そのわりには読みやすい。面白いからね。面白い“物語”だからね。三世代にわたる家族史で、それなりに登場人物が多いのだが、ほぼ時系列に沿って物語られ、一本の線とし...
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◇ 鹿島茂「怪帝ナポレオン三世 第二帝政全史」

パリ風俗を書かせたらかなり面白い著作を書く人だが、書評とかはいまいち。そんな鹿島茂が分厚い本を書きました。文庫本で600ページ。全史なんて大きく出ちゃって大丈夫か?と内心ツッコミを入れる。そしたら大丈夫でした。みっちり描いた大作。ナポレオン...
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◇ フィッシャー=ファビアン「人はいかにして王となるか Ⅰ Ⅱ プロシアの栄光とフリードリヒ大王」

いかにもドイツらしいというか、さすがに昭和56年出版だというか、タイトルも大時代なら装丁もドイツ的質実剛健。原著は1979年刊行らしい。40年前か。でも読みやすかったですけどね。一体ドイツには歴史上、何人のフリードリヒがいるのか……お祖父さ...
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◇ 三島由紀夫「春の雪」(豊穣の海 第一巻)

序盤は清顕の肥大した自尊心に激しく同族嫌悪を覚え、中盤は肥大した自尊心のゆえに陥る唾棄すべき不倫に憤り。(これを悲恋と読む人の気が知れん。そして相変わらず新潮文庫の裏表紙のあらすじはひどい。)そして後半にさしかかった時に訪れる必然のカタスト...
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◇ 梨木香歩「雪と珊瑚と」

基本的にこの人の作品は好きなんだけど(一応全部ツブしてるし)、近年の作品は生真面目なテーマ過ぎるのが、わたしにとっては玉に瑕。ナイーブで繊細な作品を、あまりにも問題意識を持って書かれると息苦しい。もう少しエンタメ寄りの方がいいな。今までの著...
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◇ マヌエル・プイグ「蜘蛛女のキス」

南米文学。ラテンアメリカ文学というのか。あれ、これ読んだの何でだっけかなあ?ジョイスチルドレン絡みか。つまんないと予想をして読み始めたら、けっこう読みやすかったので有難かった。内容的によくわかって面白いかというとそんなんではないのだが。ほぼ...
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◇ 塩野七生「皇帝フリードリッヒ二世の生涯 上下」

「世界ふしぎ発見!」かなんかだったかな。テレビでカステル・デル・モンテが映り、その造型が印象的だったので、そのうち関連図書を読んでみようとリストに入れたのが十数年前。そして1、2年前、いよいよ読むかと思い、関連図書を検索したところ、やはりと...
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◇ ダン・シモンズ「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」

大森望という書評家が「現代SF最大最強の大傑作である」と書いていたので読んでみた。大森望がいつの時点で書いた言葉か不明だが、ダン・シモンズの「ハイペリオン」出版は本国では1989年(日本では1994年)、「ハイペリオンの没落」は1990年。...
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◇ ピーター・トレメイン「蜘蛛の巣 上下」

アイルランドの歴史ミステリー。あれ?歴史ミステリーというと、歴史の謎なのか?昔のアイルランドが舞台のミステリ。イギリスでいえば修道士カドフェルとかも好きだったしね。この話で何が一番面白い部分かというと、全然知らないヒストリカル・アイルランド...