2段組470ページの単行本なので、2日くらいかけてのんびり読もうと思っていたが、
結局一気読みをしてしまったのだからページターナーと言えるかもしれない。久々。
まあ疲れましたが。いかにさくさく系とはいえ。
宮本昌孝なる人は3冊目。
1冊目の「青嵐の馬」、2冊目の「藩校早春賦」、どちらも記事にしてないということは
そこそこ地味な読後感だったのだろう。
「藩校早春賦」はわりと面白かったんですけどね。
気に入っても、語るべきことはないという本もまた多いわけで。
この本の、何が語るべきことかというと、
これ、すごく映像向きの作品だよ!
ということ。
ご都合主義は目につくが、キャラは概ね爽やかだし、悪役はあくまで悪役らしく、
いかにもといった間諜とか、時代劇としては盛りだくさん。
話がジェットコースターだけども、まあ「テンペスト」がドラマになるくらいだから……
映像にしたらきっと楽しいよなー。作ったら見たいなー。
ということをメインに書こうと思っていたところ、
……実は5年前にすでに映像化されていました。
うぐう……。
だがキャストを見ると、うーん、このキャストではわたしは惹かれないなあ。
なんとなれば、ほとんどの人を知らない……。誰ですか、この若者たちは。
いや、たしかに20歳前後の(前作の「藩校早春賦」は17歳前後)若者の話なんだから、
ワタシの知らない若手役者がキャスティングされるのは仕方ないんだけど。
でも一度作ったものを数年後にリメイクするとも思えないので、
うーん、映像作品として見るのは無理かー。再放送が運よくあったら見てみようと思うけど、
安倍なつみが出ている時点で、俳優のドラマなのか大変不安になりますね。
小説は、あと1作続編の予定はあるらしい。
でも「夏雲あがれ」が2002年に出ているのに、続編のそれらしい気配がない。
10年後にぽろっと……有栖川の「女王国の城」が出たんだから出ないとも言い切れないが、
ちょっと難しいかもなあ。
あ、もし目出度く続編が書けるなら、も少し要素を少なくしてページ数を少なくしていいと思うよ。
ちょっと伏線張り過ぎだもの。
どちらも面白かったので、エンタメ系爽やか時代小説がお好みならお薦め。
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