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フィギュアスケート GPNHK杯 2011 女子シングル。

女子ショート。

パチパチパチ。いやー、みんな良かったよー。
前3大会と比べて「なぜこんなに違う?」と不思議になるほど。雲泥の差。
もしかすると10人中、テレビに映ったのが7人で、出来のいい人ばかりだったので、
印象がいいってだけかもしれないけど。

いや、でもGPシリーズ2戦目の人たちは格段に良かったからなあ。
もちろん1戦目での反省を活かして2戦目に挑んでくるんだし、良くなって当然なんですけど。
しかしみんなが転倒しまくりだったアメリカ大会、カナダ大会は一体どうなの。
やはり氷の出来やリンクの大きさなんかが関わってくるんじゃないのかなー。

石川翔子。
予想よりずっと良かった。着実。うーん、でもショートは最下位になってしまった。
ここ!という得意分野がないと辛いかもしれない。

ゲデ子が!素晴らしくなっていた!よーし、よくやった!って感じ。
最後のドラマティックな振付が本人のファム・ファタル的な雰囲気にとても合っていた。

キーラ・コルピは北欧の妖精。しかしほんとに北欧美人って白くてブロンドで、
嘘っぽいほど美人なのねー。演技自体にはあまり迫力を感じないが、演技が終わった時、
思わず「ディズニー……」と呟いた。実写版シンデレラがやれそうじゃないですか。

アシュリー・ワグナーも良かった。この人は前回も良かった。
この人のこの出来で3位に入れないというのもハイレベルな話だ。

浅田真央、満を持して登場!
だが、意表を突かれた。いつもの浅田真央とはまるで違う印象だった。
去年までの彼女だったら、練り上げて練り上げて、ベストの状態を枠として作り上げて、
それを寸分違わずに滑って見せる印象。
しかし今回は、使う曲もわかりやすく、そして全体の滑りが……なんというか、
「精度」をそれほど重視しない方向になっているように思う。
精度というと語弊があるか。純度というか。今年は雑味を多く含んでいる。

だが、雑味は必ずしも悪いものではない。
それで面白い味わいが出たりする。ギリシャ的理想美が常に最善ではないように、
ミリ単位の理想美以外にも演技には正解があり得る。

それに、伸び伸び滑れていたように見えたしね。
枠にはまりこんでしまった去年のことを考えれば、今年、こういうリセットはありだろう。
何しろまだ20歳だ。新しいことを始める時間はまだまだある。
そして複数の道を歩くことは、決してマイナスにはならないだろう。
久々の笑顔が良かったね。

アリーナ・レオノワ。
もう母の気分で「よしよし、よくやった!」と叫ぶ。
このコは相変わらず、よく出来た時は満面の笑顔で、――カワイイです。
演技自体もノリノリでした。内部から溢れるエネルギーが感じ取れる。
やっぱりレオノワはこのパワーがあってこそですよ。
ゲデ子もそうだが、音をよく拾っている。
いいプログラムだ。見てて楽しかった。

……が、コーチがモロゾフというのがヤだなあ……。
そんなべったりくっつくなっちゅうねん。蹴飛ばしてやりたい。

鈴木明子。
3回転3回転がきれいに決まる。彼女もレオノワと同様に、抑えきれないエネルギーが
身体に充満している。今回の演技は天地人が揃ったと言えるのではないか。
フリーは守りに入るなよ、と言いたい。

今回の女子ショートは、録画を消すのがちょっと勿体ない出来。

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女子フリー。
1位から5位までは見応えのある演技でした。個々、若干のミスはあったが。

アシュリー・ワグナーはミスなく見事に滑った印象。それでも5位というのは若干気の毒。
大技がないのかな。まあ、比較の問題ですからね。

ゲデバニシビリは、大変残念なことにストレートライン・ステップで転んでしまった。
そこまでは良かったのになあ。
でも面白いと思うのは、昨日の町田樹もそうなんだけど、スピンやステップでまさかの失敗をすると、
演技を終えた後の表情が“苦笑”になるんだよね。ジャンプを失敗した時とは反応が違うなと思って。
ピッチャーがヒットを打たれるのとフォアボールを出すのとの違いかねえ。
演技後「OH、NO!」とか言って可愛かった。

レオノワは一度失敗すると精神的に脆いか……もう少し頑張りましょう。
プログラムはいいと思うけどなあ。フリーの後の表情は空白。以前はびーびー泣いてたものだが。
大人になってしまったのかなー。でも立てなおすほど大人になってはいない。
しかしストレートラインステップはすごく力強くて好きだったよ。

浅田真央の演技は泣けたさー。
やはりトリプルアクセルは目指して欲しかったけど、
ここで挑んで失敗して4位以下という事態はファイナル出場の為にはどうしても避けたい。
まあ仕方なかったかな。
「愛の夢」は去年からの課題。今年は完成形。こちらはいつもの真央という感じの滑りだった。
最後の笑顔で泣けた。満面の、ではないけど、彼女が笑うとほっとする。

鈴木明子、ミスも目立ったが。
何にせよ、金メダルとファイナル出場決定はめでたい。
めでたいからこそもっと完璧な演技で堂々と晴れやかに金メダルを受けたかっただろうにねえ。
いや、でもストレートラインステップは相変わらず良かった。
ファイナルでどこまで練り上げてこられるか。

すぐまた来週、フランス大会。……録画を追っかけるのも大変です。
NHK杯のエキシビジョンが後回しだなー。

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