仙台市博物館にて6月5日まで会期延長。
うん。まあまあ。かな。
朝一で行ったら空いてて相当ゆっくり見られた。前に一度BS日テレの
「ぶらぶら美術博物館」で見ているので、そこまでの一級品は来てないというのはわかっていた。
まあ、ポンペイの一級品といえば秘儀荘の壁画とかになるんだから、ちょっと来ないけどね。
印象に残ったのは大理石彫刻作品かな。
小アグリッピーナ(暴君ネロの母上)の頭部像。あれ?これは伝だったかな?
うん、いそう、こんな人。別に高慢な感じもせず、かといって優しげでもなく。
ごくごく普通のおしゃれな人。でもこの人が自分の腹を刺せと啖呵を切っているところを想像して、
――ありかも。と思っていた。
それからマルクス・ノニウス・バルブス(自分のメモが読みとれず、精度がアヤシイが……)の
全身像。全体でこれが一番良い、かな。
等身大より若干大きめ。2メートル弱くらい?指のあたりをもう少し上手く彫れてれば
もっと良かったが、トーガの襞と面構えはきっちり出来ていた。これはけっこうじっと見た。
あと、気に入ったのは「装飾付き台座のある水盤」の台座部分。
気に入ったというか……気になった。妙にきれいなんだもの。
そのきれいさは、おそらくレリーフに摩耗がないことから来ていると思う。
レリーフ自体のデザインは単純で厚みがなく、単に植物文様なんだけどね。
なんかほんと新品同然。上の水盤の大理石が若干黄色味を帯びて、彫刻も摩耗しているのに比べて
石の色も違うし、これはきっと新調したばかりだったに違いない、と思う。
今出来と見紛うばかりです。去年作られたと言われても信じる。
フレスコ画。前述したように、ポンペイの一級品は動かせないような奴ばっかりなので、
今回並んでいたのはほぼ小粒。数は多めだったけど、それほど感心もしない。
しかしポンペイの壁画は“赤”が有名ですが、今回幾つかに黒が使われており、その“黒”も
なかなかかも、と思いました。艶のある黒。そういう色、出すの難しいんじゃないですか。
そして美とは全く関係ないけれども、お風呂のシステムが立派だった。
何しろ追いだき機能も付いている。とても二千年前のものとは思えない。
今、「テルマエ・ロマエ」人気でしょう?まさにこの世界。
……しかし言っときたいが、これを映画化してどうしようってんですかね。
どう映画化すると!そして、そこに上戸彩がどう関わってくると!
まったくもう。知りませんよ、ヒサンなことになったって。
どーせ設定だけ借りたオリジナルストーリーでお茶を濁すしかないんでしょうが。
閑話休題。
なお、「ぶらぶら美術館」ではたしかにあった、火山灰人型は会場には見当たりませんでした。
あれ自体が壊れたという話は聞かなかったので、仕舞ったのかなー。
ってことは、今回の展示品で一番大事なのはアレなのか。
来てたのは人型の中でもそんなんでもないのだったはずだけどね。
ただしポンペイの展示品として一番インパクトが強いのは、たしかにあれだと思う。
昔、初めて見た時は息を呑んだ。
まあとりあえずわたしのポンペイ展の前売り券が無駄にならずに良かった。
あとしばらくは次の特別展の目途も立たないようだし……。
そのうちに、またいいのが来るといいな。
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