ソフトなアクション映画。素直に楽しめた。
シャーロック・ホームズ物としては多分不満続出だろうが。
全然ミステリでもないし。
でも、ずっと以前の映画「ルパン」のルパン物でなさに比べれば(日本語が乱れてますね)
こっちの方がまだしもホームズだったか。
たまにはいいんじゃないか、肉体派のホームズ作品があっても。
とはいっても、賭け格闘技の試合に出るまでするこたーない……とは思いましたけどね。
立派なカラダを披露したかった(監督がさせたかった?)のか。
それでなくても格闘シーンは多いんだから、強さは十分伝わるよー。
それでもまあ、話に過不足はないと感じたな。組立で不満を感じるところは特になかった。
……わたしにしては珍しいことですよ。
格闘技の試合も、そこでアイリーン・アドラーがちらっと出てくるんだから
上手く使っていると言えるし、賭け金で指輪を買う伏線にもなるんだから
単にカラダを出しただけではない。丁寧な、とまでは言わないが、ちゃんと考えている作り。
今回は材料がワタシ好みなので点が甘いということもあるかもしれない。
一応ホームズ物。(なんちゃってだが)
当然舞台はヴィクトリア朝イギリス。
黒魔術とかテンプル騎士団。
テンプル騎士団とかは深入りするといいことないけど(ex.「ダ・ヴィンチ・コード」)
この作品では全然深入りしてないので、むしろそこが吉。
わたしが期待する脚本の精度はせいぜいこの程度なのだがなあ……。
今回特筆すべきことは、アクション物であることの他に、
ホームズとワトソンの関係性であろうか。
ホームズもワトソンも若めでかっこよくなっているせいか(?)、
友情というにはビミョーに執着が感じられる。主にホームズ→ワトソンという流れで。
この部分があと一歩しつこくなったら、わたしとしてはちょっとイヤだが、
このくらいはありかなー。この程度ならカワイイと思って見ていられる。
だってワトソンは一般人だからそれなりの社会性をもって人づきあいも出来るだろうけど、
ホームズはワトソン以外に心を打ちわって話せる人がいないもんね。
そりゃー多少はメアリー・モースタンにやきもちも焼くだろ。
しかしメアリー・モースタンを演ったのはケリー・ライリーという人だそうだが、
なんだかとってもひと癖ありげなお嬢さんで、
むしろこの人がアイリーン・アドラーでも良かったんじゃないかと。
善良なワトソン博士のさらに善良な奥さんであるイメージがない。
女優さんとしては好きではあったが。善良なだけの人が出て来てもつまらないし。
アイリーン・アドラーは、最初のケバケバしさを見た時は、いや、これは違うじゃん。と思った。
原作ならばもう少しレディだろう。
でも何度めかのシーン以降、化粧が変わってからは可愛くなったので良し。
しかし国会議事堂の地下からどこをどう通ればタワー・ブリッジへ出るんだ。
しかもあんな高所に。ここが唯一つっこみたいところかなー。
続編が決定しているんだそうな。けっこう楽しみ。
ジュード・ロウはちらほら作品を見ていたが、ロバート・ダウニー・Jr.は今作が初。
wikiで見ると、相当に波乱万丈な半生を送った人のようですね……
続編の無事のために、立ち直ったままでいて欲しいものだ。
モリアーティ教授、ブラッド・ピットの可能性があるんだって?
世紀の知性の持ち主にはどうやったって見えないから、ちょっとそのキャスティングは
遠慮したいぞ。
あ、エンディングのデザインはちょっといい感じ。
でも文字が読みにくいことは読みにくいです、ハンドライティングだし。
コメント