タイトルからのイメージよりは読みやすかったけど、それほど面白くもなかったので
別にヨンデモ本でもないんだが……
どうしても気になった部分があったので。
ピョートル大帝統治時の経済と社会を半ページくらいで書いている所なんだけどね(128p)、
莫大な戦費は、貨幣価値の引き下げや税の引き上げ、馬の首輪・トランプ・鏡・棺桶・
きゅうり・浴槽・婚礼など幅広い品目への新税や専売制の導入によって調達された。
……きゅうり?
デヴィッド ウォーンズ 栗生沢 猛夫
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きゅうりに課税して……戦費調達出来たのかな……。
上の書き方だと専売制であった可能性もあるんだ。国家によるきゅうりの統制?
これは、著者が「幅広い品目」の中から何気なくきゅうりを挙げただけなんだろうか。
他の野菜も課税対象だったのなら別に不思議ではないけどさあ。
それともきゅうりを特筆すべきなんらかの理由があったのだろうか。
当時きゅうりは舶来の品で、高級品だったとか。
他の品目も、たとえばトランプとかいうのも……考えてみると地道な話だ。
たとえ当時トランプが相当に流行っていたとしたって、消耗品じゃないんだからさー。
馬の首輪も地道っていっちゃあ地道だし。浴槽ってのも微妙だ。
棺桶・婚礼に課税は施策としては有りだろうと思うけど、貧乏人はおちおち死んでもいられない。
いや、単にこれだけですが。
この本は、まとめ方が高校社会の教科書くらいの感じなので、読み物としてはそう面白くもない。
図版やコラムが多いのはいいが、一長一短。文章の流れがぼつぼつ切れてしまうから、
1冊として読みにくいんだよね。わたしは横書きの本もあまり好きじゃないし。
あと妙に厚い紙を使っているのでめくりにくい。
まあでも、ロシア皇帝の流れを大ざっぱにつかむのはいいと思います。
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