ヨンデモ本のご紹介。
またシュミに走った本を作りましたな。
今でこそアカデミックとヘンなモンとの絶妙な境界上に確固たる地位を築いているお二方ですが、
この当時(出版は昭和62年)はそこまでエラくない。
いや、でも建築探偵は認知され始めていた頃か。荒俣宏も「帝都物語」の後であるようだから、
それなりに知名度は上がったあたりか。
しかし知名度関係なく、やっぱりこんなシュミの本はなかなか作れるもんじゃありません。
これを作った鹿島出版会は太っ腹だなあ。
なんといっても本が凝ってるもの。
ビジュアル・デザイナーである春井裕なる人が、構成として表紙にも記載されているのは、
やはりこの凝り部分は彼が担当したからなんだろうなあ。
荒俣宏もこういう作りは好みそうだが。荒俣は文章で遊んでいる。
なぜ藤森さんが上人……。上人的サトリには、相当遠いと思うよー。面白いからいいけど。
写真も図版も多し。載せたいものを全部載せちゃった感じだね。
一番やってくれたなと思うのは、丸の内猛獣狩りの大阪ビルの鬼とブタ。
(なんのことだかわからないだろうが、気になる人は読みましょう)
普通はこんなことしませんよ。でもこういう微妙な差異だと、いくつかをセレクトすることが
出来なくて、ついつい並べたくなっちゃうよねー。
赤瀬川さんとか杉浦日向子とかがちょこちょこっと出てくるところも、
いかにも内輪ウケっぽくていいですな。路上好きは楽しめます。おすすめ。
ちなみに、この本で嬉しかったことが個人的に2点ある。
1.藤森さんと陣内秀信に面識があると知ったこと。
2.藤森さんが使っていたカメラがミノルタαー7000だということ。
1については、意外で驚いた。街歩きという共通項はあるものの、その切り取り方は
全然違うでしょう。いかに楽しげにやっているとはいえ、陣内さんの方はあくまで学問。
藤森さんの方は学問の皮をかぶったシュミ。
まあわたしはどちらも好きなので、意味はないけど何となくウレシイ。
2は、わたしが昔愛用していたのが中古のαー9000だったから。
可愛い奴だったよ。わたしは旅行写真をサムライで撮り始め、写真はαー9000で始めた。
この二つはとても愛着があるカメラだった。壊れちゃったけど、まだ手元にある。
昨今のデジカメ(わたしが持っているのはコンデジのみだが)は、10年も使い続けるとか
出来ないでしょー。それがつまんないよねえ。
コメント
しらべてくださいな
陣内さんより・・・藤守さんの論文は
学問の深さと愉しさを教えてくれますよ・・・陣内さんも たいしたモンデスケンド!!
Unknown
ご教示ありがとうございました。