かわいい!ウォーリーがかわいい!!
すっかりお気に入り。ちっ、ピクサー、相変わらず上手いな。
仕草がなー。よく動かす。よく観察しているよ。楽しんで作った感もありあり。
いいね。いい仕事だね。
話はなー。実はかなり手ぬるい、と見える。
脚本へのダメ出しじゃなくて、ずいぶん話を甘く作ったという意味で。
本来ならば……本来といって悪ければ、わたしなら、怠惰な人間VS勤勉なロボットの
話にしちゃうもの。(近藤史恵の不健康さを嗤えないが)
だって、あくまでプログラムに従おうとするロボットたちと、怠惰さに馴れきって
変化を嫌う人間の話の方が流れ的には妥当でしょ。
艦長が悪役であるべきなんだよ、素直に考えると。
オートが過去の命令に固執して、地球へ帰りたがる可能性の方が大きい。
もう一つ言えば、人間に光を当てなければ(陰の存在としてあまり映さなければ)、
画面的にもう少し完成度が高く見えたという利点もあった。CGは、やはり無機物が得意。
人間の絵柄は(いかにデフォルメした退化ぶりとはいえ)いかにもアニメというレベル。
もちろんこの話で、人間の表現にリアルさは求められてはいないけれど、
ロボットたちを描いている時と、人間を描いている時で、リアルさに相当な差があったのが……
ロボットたちのシーンの方が完成度が高く見える。
が、こういう部分があったとしても、ピクサーとしては(ディズニーとしては、か)
人間VSロボットという話にするわけにはいかなかったんだろう。
地球に降り立つのがロボットだけで、ロボットたちが植物を大事そうに植えて水をやる、
というエンディングを描くわけにはいかなかった。
……ま、そうしてもらったおかげで、わたしも後味が悪い思いをすることなく
映画を見終われたんだけどね。
これ、人間が悪者になっていたらイヤな映画でしたな。子どもたちに見せるのにはビターすぎる。
イヴは正直、最初とってもコワイです……。っていうか、植物採集ロボットに、
あんな強力な火器を装着する必要がどこにあるのかと……
他に、わたしのお気に入りはモーです。か、かわいい(^_^;)。ペットにしたい。
掃除をしてくれるペットなんて最高じゃないですか。欲しいよお。
エンディングもずいぶん凝っていて。……あんなに絵的に面白いエンディングでは、
クレジットタイトルの文字を読む人はいないのではないか。
世界絵画史を並べて見せてくれたね。
最後はピカソ風で締めるのかな、と思ったが、ゴッホどまりだった。ピカソでもいいのに。
中間は出典がわからないのもあった。デッサン風なのはなんだったんだろう。
ダ・ヴィンチにしては線がシンプルすぎる印象だったが。エンディングだけ、もう一度見たい。
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