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フィギュアスケート NHK杯。

NHK杯を見に行った。生で見たのは初めて。

どのスポーツ観戦にも言えることだけれど、生とテレビ、どちらがいいとは一概には言えない。
「見る」ってことだけでいうなら、わたしのような素人は、
テレビで解説を聴きながら見た方がより楽しめる場合もある。
良いシーンはすぐさまリプレイしてくれたりするので、見逃したシーンも少なくなるしね。

が、当然のことながらテレビと生では違う。その違いを会場でつらつら考えていたのだが、
ここが、と言うのはけっこう難しい。うーん。
……見て一番感じたのは、リンクでの選手の……孤立感、というべきか。
滑る選手が非常に健気に見えた。そう感じるほど、スケートリンクは広い。

今まで、フィギュアスケートという種目は自分相手の競技なんだろうと思っていた。
あるいは審判を相手にした競技。テレビで見ている分には、観客も重要なファクターであろうと
想像していた。演技者も「観客の皆さん」と頻繁に口にするしね。
だが実は。自分よりも、審判よりも、観客よりも、まずリンクを相手にしなければならない
シビアな競技なのかもしれない。広くて真白なスケートリンクに一人で立ち尽くす演技者は、
自分に与えられたこのフィールドをしっかりと取り込んで、自分のものにしなければ勝てない。
登山のようだ。リンクは山のように端然と有り、それを前にして演技者は無力。

それでも演技者は自分を信じて前へ進むんだろうけどね。
自分の無力を必要以上に意識していたら、そもそも演技なんて出来ないよ。
何でもそうだけど、結果を見はるかして一歩も動けないようでは仕方ないからね。
とりあえずやる。やり続ける。そうでなければ何も起こらない。何も手に出来ない。

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しかし正直、今年のNHK杯は決してレベルが高いとは言えなかった。
もう少し熱い戦いを見たかったところだ。
わたしが見たのは男子シングル・ショートとアイスダンス・フリー、女子シングル・フリーの
3日目だけだが、見て良かったのは高橋・ベルネル・カナダのヴァ―チユ&モイア(アイスダンス)、
武田奈也くらい。他は「その人にしては良かった」という演技はあったとは思うけど、
心が動くことはほとんどなかった。

中庭健介がちょっとひいきなので、わりあいリキ入れて応援したけれどね。
南里も良かったとは思う。全体的に、生で見ていると退屈ではないんだ。テレビだと、
つまらない演技はつまらないものなんだけど。選手の健気さが直接伝わってくるせいかも。

ベルネルが盛り上げ上手だった。この人、個性的だよなー。
高橋はやっぱりストレートラインステップが肝ですな。表現力が素晴らしい。
武田奈也は(この人に罪はないけど、これでナナと読ませる命名法はわたしは嫌いだ)、
プログラムにそれほど難しいことは盛り込んでいないけれど、その中できちんと完成させてきた印象。
“出来ることから確実に”という感じ。年相応に着実に伸びていって欲しいよ。
天才ばかりじゃなく、こういうタイプの人もトップグループにいて欲しい。

しかし安藤がなあ。体調が悪かったのだろうか。
いい時の彼女は非常にいいんだけど、悪い時がとても悪いので、印象があまり良くない。
スポーツ選手は怪我との戦いでもあるし、寒いリンクでの練習で風邪をひかないようにするのも
大変だとは思う。でも、体調不良が何度もあるとね。
今回は途中で演技をあきらめたような部分も見せたから。
去年の安藤はメンタル面を強化して、「成長したな」と感じさせたこともあったんだけどな。
厳しいだろうけど、もう少しがんばれ!と言いたい。

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実はNHK杯を見に行く前、市内某所で楽天の嶋捕手のトークショーがあり、覗いて来た。

輸入果物?のDOLEのイベントだったので、バナナ関連トークを強いられて気の毒だった。
彼はトークショーは初めてだったらしいが、場慣れしたものでね。
こんな23歳って……(^_^;)と思いました。

何度も「宮城球場の2万人のお客さんの前で」と言っていた。
お客さんに入って欲しいという、素直な営業トークと受け止め、来年もなるべく球場に行こうと
思った。春先はきついんだけれども……
でも天気・気候がいい日の球場は実にさわやかだ。屋外球場ならではだな。
夕暮れから夕闇に移る辺りの雰囲気がいい。ドラマに参加している臨場感が味わえる。
高揚しますよ。野球はやっぱり、テレビより生だな。

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