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< シザーハンズ >(テレビ視聴)

前々から名前は聞いていたので、ずっと見てみたい作品だった。
ジョニー・デップだしね。(ティム・バートンはわたしにとってアドバンテージにはならないが)
しかし見終わって……後味が良いんだか悪いんだかよくわからない。感想に困るなあ。

見ていて面白かったですけど。
しかしティム・バートンの話作りは、なんと言うか、これ!というシンプルな感想が言えないねー。
唯一、最大公約数的に言える一言は「エドワードが痛ましい」
これに尽きる。

救いはペグ一家が最後までエドワードを拒否しないこと。
もっともこの夫婦は善人過ぎるが。こういう反応は普通は有り得ないと思うんですけど、
ま、この話で妥当性云々言ったってしょうがないですから。
妥当性と言えば、キムに恋心を抱く部分、もう少し描いて欲しかった。
「そりゃ目の前にこんな美少女がいたら好きになるだろ」とは思うけれど、
何しろエドワードは特殊例だし。

ウィノナ・ライダー、きれいですね。この作品がわたしとしては初ウィノナ・ライダーで、
ついでに言えば今まで顔も知らなかったので、「ライダー」というアウトドアな名前に引きずられて、
相当ワイルドな女優さんを想像していた。そーですか、ジョニー・デップと婚約してたんですか。
やはりこの共演がきっかけで?

「チャーリーとチョコレート工場」を見た後では、この作品との間にかなりの繋がりを感じる。
特に色彩。ヴィヴィッド・ピンクをアクセントにしているのが。
最初、家の窓から古城への引きの画面で、「模型撮影せこっ!」と思ったけど、
あればあれで味なので、実は嫌いじゃない。昨今全てCG処理だから、模型撮影が多少新鮮。

ただ、ハサミの切れ具合が場面によって、かなり恣意的に変化しているのがちょっと難かな。
あれだけ切れるハサミなら、本人がもっと扱いに習熟しているはずなんだよね、ほんとは。
なので、ケビンを誤って傷つけてしまうのはちょっと違和感があった。
下界に降りてすぐならわからないでもないけど、ずいぶん人間社会で暮らしたんだし。
まあこんなこと言っても仕方ないけど。

もっと言っても仕方ないことを言えば、氷の彫刻の場面で、
「アンタはその氷の塊を一体どこから調達したのだ?」と思えば可笑しくなった。
おとーさんが屋根にクリスマスの飾りつけをする時に半袖を着ているような気候じゃ、
氷もすぐ溶けちゃうだろうしね。いや、もちろんきれいなシーンだったからいいんだけど。

それにしても、ジムは程度を越して凶暴だったなあ。
まあそれを言えば、近所の人はずうずうしさと物見高さが程度を越しているし、
ペグ夫婦は善意とお気楽さが過剰。過剰な人々を描くのが好きですね、ティム・バートン。
それから、警官がエドワードを射殺しなくてほんとに良かった。

 
なんにせよ、ジョニー・デップ初期の代表作(だよね?)、見られて良かった。
パイレーツ・オブ・カリビアンの3作目が楽しみな今日この頃。

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