真田氏・武田氏についてちょっとまとめて読みたいなーと思って
(「真田丸」を見終わった後だから、2017年くらいに課題図書リストに入れた)
関連の本をこの1年くらいで10冊内外読んだ。
その中だとこの人の著作が面白い気がするなあ。
特にこれは図説だからね。読みやすい。
図説で有名なのは「とんぼの本」「ショトルシリーズ」などがあるけど、
あれはあれでいいけれども、内容の密度はやや薄目。そこがいいんだけどさ。
これは読みでがあって、ちゃんと歴史について書いてあって満足。
これはシリーズになってるのかね?戎光祥出版という出版社で、
あんまり聞いたことなかったんだけど。クオリティ高いと思いました。
これシリーズだったら読むかも……と思って出版社のHPをチェックしたら、
一応シリーズはシリーズみたい。
でも「図説シリーズ」と「図説 日本の城郭シリーズ」があるのよね。
合計して、現行おそらく45冊で、……さすがに45冊読むのはちょっと……。
テーマもちょっとマイナーで面白そうなんだけどね。
「佐竹一族」「中世島津氏」「常陸武士の戦いと信仰」……微妙なところを抑えてる。
ちょっと面白そう。だがちゃんとリストアップするにはギリギリ及ばないという
ほんとーに微妙な範囲。
まあとにかく、いい仕事だと思いました、丸島和洋さん、戎光祥出版さん。
シリーズものとしてのネーミングをちゃんと考えたらいいのではないか。
それはさておき。
真田昌幸の前二代、真田幸綱、信綱についてもしっかり書いてあるのが良かった。
全体の3分の1くらいがこの2人。4分の1か。
昌幸の事象が一番ボリュームがあったな。それは時代的にいろいろあったということ。
何しろ武田が滅び、上杉と北条と徳川と織田の間で永遠にわちゃわちゃやっていた頃だから。
この辺りのことは本当に面倒なので、この本だけでは正直言ってカバーできないと思う。
もしくはこの本くらいのボリュームであっさり読むのもあり。
幸村といいたくなる信繁については期待よりは若干少なめなのだが、
何しろこの人は表に出ていた時期が短いからね。仕方ないね。
信繁の娘が伊達家家老の片倉重長の妻になった話を、地方史の本で読んだばかりだから、
重長に乱取りされた説があるという話を読んで、えーっ!と思ったが。
どうなんだろうか。信繁が戦場であいまみえた重長を見込んで託したという話は素敵だが、
やはりそれはそれで無理があるように思う。
信繁が幼少で、木曽義昌に人質に出されていた時(!)親族の男性に書いた手紙は興味深い。
信繁の生年がはっきりしていないから、書いた正確な年齢はわからないが、
11歳、12歳のころではないかという手紙。
内容が興味深いのではなく、ほぼひらがなで書かれているのが面白い。
信之が「天下の飾り」と称された話は好きだ。
大河ドラマに影響を受けたイメージだが、自由奔放な父と弟に翻弄された苦労人……
という気がして。まあ人生の最後まで苦労続きだったようだが、
「天下の飾り」とまで言われれば、周りからそれなりのもてなしも受けただろうし、
若干むくわれたのではないか。
あと3冊くらいこの著者の本を読んで、武田氏・真田氏の関連本は終了ー。
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