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◇ 鹿島茂「大読書日記」

鹿島茂はわりと好きで7割くらい読んでいる。
コムズカシイ本と、やっつけで書いたなーと思う本がたまにあるが、
だいたいにおいて面白い。
本人が聞いたら不満だろうがわたしは図書館で借りてます。

2015年までの面白そうな本をだいたい読んだので、
課題図書リストの一番最後に持っていく。今後7、8年ほどのお別れになる。
その別れの最後に「大読書日記」を読んだ。

――いや、これが時間がかかったのなんのって。
まあたしかに厚い本で(630ページ)普通よりも時間がかかるのはわかってたけど、
1週間ほども勤勉に読んで半分しか進まなかった時にはぞっとしたね。
ということは残りを読み終わるのにさらに1週間かかるやないか!

なんでこんなにかかるのかわかりませんなー。翻訳ものや難解なものならまだしも、
若干の小難しさはあるものの普通に面白く読める日本作家なのに。

3分の1くらいになった時点で、もう今日読み上げちゃおうと思って
けっこうまとまった時間で読んだのだが、それでも終わらず。
結局10日かかりました。なんなんだ。

本の感想としては「なんだか妙に時間がかかった」というのがほとんど全て。
いつもの鹿島節。面白かったですけどね。

いつもより「忙しドーダ」が激しくて
ほとんど泣き言と化しているのが違いといえば違いか。
しかしこの人、こんなに頻繁にフランスに行っているのか……。いいなあ。

鹿島茂の書評本から「読んでみよう」と思う本がなかなか出ないんだよなあ。
いや、テーマとして面白そうだと思う本は多々あるんだけど、
わたしにはちょっと難しい本が多いのだ。今まで何冊も読んだが総じて難しかった。
もう一段階知識がないと楽しめない本ばかりだと思う。
まあわたしは鹿島茂が書評で要約してくれる内容で楽しみますよ。

この人は古書を買うためにお金を稼がなければならなくて、
稼ぐために原稿をたくさん書いて、つまり本もたくさん出るので
再会した時に、読まなければならない本がどれほど積み重なっているのか楽しみです。
ちょっとコワいけれども。
お元気で執筆にお励みください。

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