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< メリー・ポピンズ リターンズ >

わたしの中では「メアリー」・ポピンズなんだがどうだろう。
それはそれとして、

すごく面白かったです!!

わたしは実は前作というものを見ていない。
古い映画はけっこう見ている方なんだけどね?ジュリー・アンドリュースも好きなんだけどね?
テレビでやってくれる映画って、けっこうパターン化されてるよね。
何度も何度も放映されて、もういいよって思う映画もあるけど、
「メリー・ポピンズ」は見ない気がする。どうでしょうか。

そういうわけで、比較対象のない今作。それで良かったんだと思う。素直に楽しめた。

実はメアリー・ポピンズの話はよく知らない。
ロンドンでミュージカルの舞台は見たことはある。10年以上前か。
何せ英語なので、あまり(というかほとんど)ストーリーはわからなかった。
ただ、舞台上の仕掛けは驚くほど考えられていて、とても楽しんだ記憶がある。
歌とダンスも素晴らしかった。あのスピードでダンスがあんなに揃う!

「スーパーカリフラージーリスティックイクスピアリドーシャス」
「チムチムチェリー」
「スプーンフルオブシュガー」
みんな名曲。

今作はみんな新曲ですか?全然聞いたことのないメロディライン。
でも古き良きクラシックなスタイルのメロディで作られており、
舞台である19世紀ロンドンの雰囲気を壊さない。

ロンドンをたっぷり……「ほら、こんなロンドンみんな大好きでしょ?」という見せびらかしの
気配すら感じてしまうほど、ロンドンをたっぷり見せてくれました。堪能した。
何しろ最初と最後がラブリーロンドンスカイ、という歌ですから。
王立取引所、ロンドン塔、聖ポール寺院、とか。アッパーミドルクラスの家並み。
アメリカ人もロンドン大好きなんですかね。

メアリー・ポピンズを演じたエミリー・ブラントはチャーミングでしたねえ。
つんとしたところと笑顔のギャップにやられた。我ながらギャップにヨワイ。
歌も上手かった。上手かったっていうか、心のこもった歌だった。
特に「失くしてないものは失くなったりしないのよ」という曲(←タイトル適当)は涙が出た。

実はハンサムというほどハンサムじゃなくないかね?ジャックは。
魅力的だとは思うが、ハンサムじゃなくて「味のある」という分類になるんじゃないかと思う。
気持ちのいい役でした。

ガス点灯夫というのは、まさに時代の雰囲気を象徴する職業。
「星の王子さま」にも出てきましたね。点灯夫たちのダンスも良かったなあ。
しかし命の危険をおかしてビッグ・ベンに登ったのに、
……そしたら最初からメアリー・ポピンズが飛んでやれよ!と思った。

子役3人は、ちょっとへちゃなところがいかにもイギリスっぽい子供たち。
弟の子役が達者でしたね。

コリン・ファースは今回は悪役。ちょうどいい悪さ加減。

そして、エンドクレジットをぼーっと見てたところ、
「メリル・ストリープの化粧担当」の文字が出て来て、どこにメリル・ストリープが!?と思ったが、
あれはメリル・ストリープでしたか!全然気づかなかった。

そしてやっぱり全然気づかなかったのだが、最後の風船売りはジェシカおばさんでしたか!
けっこうドラマ見たんだけどな。数年前に。
御年93歳でようやらはる。お元気そうで何よりです。イギリス出身なんだね!

これは絶対前作の出演者だろう、という映し方だったが、
どうもこの役をジュリー・アンドリュースにオファーしたっぽい。
そしてジュリー・アンドリュースが断ったらしい。
「エミリー・ブラントの映画にして欲しい」とのこと。
この人はいちいちやることが鮮やかで素敵。

少々地味だが、ベン・ウィショーなる人とエミリー・モーティマーなる人も良かった。
エミリー・モーティマーは47歳にして可愛かったですねえ!
日本語吹き替えでは堀内敬子がやっているそうだが、おそらくぴったり。
大好きな「ノッティングヒルの恋人」にも出ているらしい。全然記憶にない。
パーフェクトガールってダレだよ。

ディズニー制作の、アメリカ人監督の映画だからイギリス映画ともいえないが、
イギリス人俳優が多く出ていて、やっぱりわたしはイギリス人俳優が好きだな。

色彩がカラフルで、セットも衣装も可愛かった。こういうとこ大事。神は細部に宿る。
アニメとの融合は前作からの踏襲の様子だが、このアニメもクラシカルな味が良かったな。
前半の魔法の場面は全部良かった。わくわくした。

後半はけっこう話が地味になって、メアリー・ポピンズも少し影が薄くなる。
多少物足りないけれども、バンクス家の話もそれはそれで良かった。
経済的なことまで全部魔法で解決するってのもどうかと思うしね。
最後はもう絵に描いたようなハッピーエンド。そうでなきゃね。

実はそこまでの期待はしていなかったので、大満足。見に行って良かったと思った。
幸せな映画でしたよ。

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