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◇ 「小泉八雲作品集 1 ―日本の印象―」

日本について書いたエッセイ集。

冒頭から日本大讃美で、もしかしてほめ殺しか?と思ったほど。初めて日本に来た時のハーンにとっては、
日本は夢の国だったんだね。
まあそれは悪いことだとは思わない。見知らぬ土地に夢を描くというくらいの自由は人間には許されていると思うから。
しかしそれはそれとして、……それにしてもホメすぎだ。

こんな日本だったらわたしも行ってみたいくらいだよ。
明治期に訪れた外国人の視線は、明治期を見た現代の我々と同じくらいの距離感なのかもしれないね。

小泉八雲は、一般的には「怪談」くらいかと思う。
余談だが、中学生の時「Mujina」を覚えられるだけ覚えてきて暗唱するという宿題が出て、
全部覚えたのが自慢(^^)v。いまだに1ページ目はスラスラ出る。
しかし「怪談」自体は今まで読んだことはなく。今回「作品集」の1巻を読んだので、2巻と3巻も続けて読もうと思う。

この本、文章が美しかった。訳の森亮(を初めとする5人)大手柄。
抒情的だが、抒情に流れ過ぎず、優し気な口吻とともに理に勝った部分も見える。
ユーモアも含み知識も含み、抑制の効いた――久々に文章の美しさを感じた。
原文もいいんだろうけど、直接恩恵を与えてくれるのはやはり日本語訳。
森亮の解説も面白かった。

ずいぶん愉しませてもらった。
文庫で多少出ているので、若干購入意欲もあるのだが。どうしようかな。

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