うーむ。
マンガ読んでないからよくわからないけれど、28巻も続いてる話を、
実写映画ではちっちゃくまとめちゃった気がしてならない。
基本ストーリーはシンプルでいい。むしろシンプルな方が好きだ。
だが創作物はそこからの肉付けが大事なのであって。
今回“いい話”だけで満足しちゃって、工夫が足りなかったのではないですか、作り手の皆さん。
そもそも28巻以上の話、アニメで99話かけた話を、2時間でどう描くつもりだったんだろう。
肉付けは無理だろうなー、多分。
人気のあるコンテンツのおこぼれにあずかろうというコンタンが見え見え。
そしたらせめて3作くらい作るつもりでガッツリ取り組んでいればね。意味はあるというものだろうけど。
話を短期間でおさめたがゆえの無理くり感が乗り越えられなかったし、
向井千秋のダンナの向井万起男の「君について行こう」なんかを読んでいる身には、宇宙飛行士の苦労や
地上の職員の活躍ももっと描いて欲しかったし、
弟に劣等感を持つ兄の描き方もいかにも記号的。
こんな風に描かれると、いいじゃん、自動車デザインの仕事だって立派な仕事じゃん。と反発する。
まあそういうことを描いていたら2時間なんかでとても足りないのだけど、
逆にこういうことも描けないのなら、この話を作る意味があるのか!といいたい。
原作を読んでいなくてこれだから、原作ファン的にはかなりがっかりもんだったんじゃないのかね。
わたしはアメリカ側~月面側の話が納得出来なくてなー。
宇宙事業なんてアメリカにとってはまさにプライドをかけた国家事業なんだから、
いくら史上最年少だって日本人がアメリカ人の人気を集めるとは思えないし、
フィーチャーされる意味もわからないし、わざわざそんな作りにする必要はさらさらないと思うんですよ。
そして月面の事故もさ。
アンタ、職場帰りの毎日のドライブじゃないんだから、月面をローバーで探索中に単に目視だけって有り得ないでしょ!
NASAもがっつりトレースしているはずだ。画像も送っているはず。
コースについては検討に検討を重ねて慎重に慎重に慎重に進める筈だし。
何兆円かかっていると思っているんだ、あのミッションに!
だいたいあのでかいクレーターに落っこちたっていうんですか!?
クレーター、外壁を登るだけで大変……というか、ローバーでは登れないくらいの傾斜角だと思います。
そしてそこにおっこちるまで気づかないってか?
落っこちると多分落差は何百メートルか、千、二千のオーダーじゃないかと思いますが……
別にいいのに。クレーターとかじゃなくて。単に亀裂で。その方がはるかにリアリティがあった。
体温調節装置が故障したら、あっという間にオダブツな気がするが……
宇宙服の性能も多分近年向上しているんだろうが、日なたは日なたでむしろ高温ですよね?
日陰だけじゃなくてそっちも問題ですよね?
そしてまつげまで凍りつく状況から、どうやって生還したのか、そこんとこはぜひ説明して欲しい。
「奇跡の生還」って……言うだけか!!
宇宙飛行士は的確な状況判断を求められると思うのだが、あの状況でおそらくほぼ死んでいると思われる
同僚の体を持ち上げて壁を登るという判断はどうなの。
何か投げ捨ててましたけど、酸素なかったらすぐ死んじゃいますよ。
一体何をしたかったのか不明。誰か何か言わないのか。
「これでは話の整合性があまりにも……」とか何とか。宇宙関係の監修は頼まなかったのか。
Huluにて視聴。
(配信番組は随時変更があります)
役者はいい顔を揃えた。しかしそれを活用出来てたかというと全然だと思う。
勿体ないのう。
見ている時には別に腹は立たなかったが、あとから考えるとなんか腹が立つ。
せっかく作るんだったらもう少しちゃんとしたらいいのに、という映画。
そうね。唯一意味があるとしたら“子供に夢を与える”とかそこらへん?
せっかく映画を作ってそんなもん?だとしたら、もう少しはっきり子供向けの方が良かったね。
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