原作、読んだ時にはすごく面白い!と思って珍しく購入もしたのに、
巻数を重ねていくに従って、ベタベタに甘くなっていき。今は若干印象が悪い。
まあここまでの甘々を読むには、わたしもちょっとオトナになり過ぎましたからね。
なので映画も敬遠気味。でも録ってから見るまで2ヶ月くらいだったかな。短い方。
うーん。岡田准一。榮倉奈々。イメージはぴったりだけど、それでベタベタのラブコメをやられたらやだなー。
でも実際見たところ、思ったよりもハードボイルドでそんなに甘くなかった。ので安心した。
アニメ版で最大の難点だった市街地での銃撃戦もなかったし。
やー、しかしこの話の根幹で戦闘シーンにこれほど尺を取るなんて、
有川浩はほんとミリタリーマニアなんですね。
岡田准一。あれだけストイックにやられちゃうと、もう少し甘くてもいいよ、と逆にいいたくなる。
もう2、3回は笑っても良かった。笑顔のシーンがほぼナイ。
しかし背の高さも含めて、ベストのキャスティングでしょうね。
欲を言えば、もう少し若い時にやれたらさらに良かったけど。
榮倉奈々。今まで、「のぼうの城」でちょっと見たくらいなんですよね。
キャラクターには大変合っていた。柔道とかのシーンは大変だったでしょうね。訓練のシーンもね。お疲れさま。
栗山千明は好きなので。そもそも当て書きだそうだから当然役柄に合っているし。
わりあい登場シーンも少なく、原作では若干強く感じられるアクの強さもそう目立たなかった。
手塚も良かった。イメージに合ってた。これが福士蒼太なる人ですか。
だがしかし小牧がいまいち。今回はあまりスポットが当たらない役柄だったから良かったけど、
ひたすら爽やか!という部分が足りないし、見た目が福士蒼太と被る。
もうちょっと違うタイプの人を持ってくるとか、せめて髪型を変えるとかした方がいいんではないか。
あ、それから玄田隊長のキャスティングが一番疑問。玄田さんは何よりもまずガタイの良さが
求められるのではないかと思うが、なんであのキャスティングなんだろう?
各地の図書館が出てくるのも良かった。
まあ図書館じゃない建物もだいぶあったようですが。
わたしが好きなのは、……どこだったか忘れたけど、木の手すりでスロープが長くて、
閲覧室が吹き抜けになっている図書館。移動距離長いだろうし実際の使い心地はどうかわからんが、
親密な空間を構成している。
あと、現代的な地下書庫も好き。ああいうところは後学のために行ってみたい。
あ、そうそう。石坂浩二がどうして設定はほぼそのままなのに、名前だけ変えてるのか、
余計なことをしない方がいいのではないのかプンスカ、と思っていたのだが、
……そうですか。写真で児玉清が出ていたんですか。で、彼が稲嶺前司令役、と。
遠目で一瞬だからわからなかったよ。
それは――意味のある改変だなあ。
児玉清は、芸能界では読書家で有名な人だったそうなんですよ。
「週刊ブックレビュー」の司会も長く務めた。好きでやってるのが伝わって来ていた。
エッセイでも本が好きだということがたくさん書いてあって。
わたしは役者としては特に贔屓ではなかったが、読書に関する児玉さんの姿勢は好感をもって見ていた。
しかしそれにしても、「図書館戦争」の文庫本で、作者と対談するとは思いませんでしたけどね。
絶賛してました。
当時70歳前後でしょうよ。しかもその年齢で超エンタメ小説である「図書館戦争シリーズ」を
公けの場所で絶賛するのは……気後れしてもおかしくない気がする。
仕事だから褒めたというよりは、本気で褒めているように見えましたもん。
それは有川浩にとっては嬉しいことだったろうなあ。励みになったに違いない。
そうこうするうちに2011年児玉清死去。この映画は2013年。
そもそも稲嶺司令のイメージ像が児玉清だったらしいし、それは写真でもいいから登場させたくなりますよね。
多分児玉清も出たかっただろうから。草葉の陰で喜んでいるに違いない。
テレビドラマ版の「ブック・オブ・メモリーズ」も録画してあるのでそのうち見る。
「ラストミッション」はいずれテレビ放映されたら。なんか主役がハラハラする話なので
見るのは少し気が重いんですよね。
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