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◆ 大白隠展 ~現代によみがえれ、下化衆生の精神~

東北歴史博物館で6月26日まで開催中。

まあ、これはほとんど期待しないで行ったからね。そしたら実際には期待をさらに下回ったわけだけど、
でも全然平気。なにしろタダですから。
全く知らないで行ったんだけど、子どもの日だから無料にしていたらしい。これはアリガタイ。
常設展も含めて、30分くらいでスタスタ見て来た。

んー。今で言えば、多少絵心のあるお坊さんがブログで得意のイラストを公開して話題になっている、とか
そんなノリ?と感じた。
展示作品はほぼ小粒。一枚の絵としての重みはない。水墨画の即興性を加味しても。
相当にマンガ的。得意の達磨図とかは総じてニンに合って趣きはあるが、観音図とかは、
真面目に細かく描けば描くほどどんどんマンガになっていく。こういう絵柄のマンガ家、いると思う。
マンガはマンガでいいが、じっと対峙する一枚かというと……

趣味で飄々と描いた。それに尽きる。

書も実はあんまり感心しなかった。素人が見て上手いなあ、と思う字では全くないと思うよ。
仮名散らし書きとデカイ太字は子供が書きましたか?と思うくらい。
まあユーモラスな味わいはあるけど。
ちょっといいなと思ったのは、中くらいの大きさの字のこれとか。
でも一字一字見ると、素人くさいというか、字の上手さは全く感じないんだよなあ。

モノそのものというよりは、書き手が禅僧であることを踏まえて観賞して吉。なのだと思う。
あとはユーモアを味わうと。

数はけっこう来ていて、90点近く展示されていたらしい。
その中で一枚で取り上げるものも……あまりないのだけど、取り上げるとしたら、

「布袋吹於福」
これは適度な描きこみ具合と画題がつりあってて良かった。絵として一番整っていた感じ。
これのバナーに使われている絵がそれ。気持ちが明るくなる絵だね。

行ってみた評価は決して高くはないが、予算のない中がんばって企画してエライ。
関係者のみなさんのご尽力にがんばりましたで賞。

そして夏には「アンコールワット展」をやるらしいよ。
これはちゃんと普通のエキシビ並みの料金設定をしてやるらしい。
なので今回よりはもう少しモノとして見応えがある展示物が来る予想。
しかしもうポスターも作ってるんなら、HPにも早々に情報を載せた方がいいんじゃないかね?
前売券の発売期間を見ようと思ったらHPに何にも載ってないじゃないか。
HPこそ低価格で利用できる広告媒体だと思うんだが。

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