多部美華子主演。この人主演のコメディドラマはいくつか見ている。好きな女優さん。顔はコワイけど。
でも映画はもしかして初めて見るか。
わたしにとってはわずかに話のテンポが遅かったので、すっかり入り込めたかというと微妙だが……
よく作られた、やっつけ仕事ではないいい映画だと思った。
わりと要素がいろいろ詰め込まれていましたね。
わたしはてっきり入れ替わりものだと思っていたのだが、単に本人に若返っただけでした。
そして何を勘違いしていたのか、小林聡美から編集長のポストを奪った女がタベミカコで、
この関係性で入れ替わりにしたらけっこうゴチャゴチャになるなあと思っていた。
現行通りで吉。
倍賞さん。老けたなあ……と。まあこの話ではダサダサのおばあさんが求められており、
もっと美しいご婦人の役もバリバリ出来るでしょうけれども、最初は誰だかわからなかった。柄ON柄。
またうざったいんですよね、キャラクターが(^_^;)。
わたしはここがちょっと長くてノリきれなかったという部分はあるかなあ。
でも倍賞さんパートもしっかり描いていかないと話が活きないしね。
倍賞さんと小林聡美の親子関係、小林聡美と何だかっていう若いおにーちゃんの親子関係もうっすらあり、
志賀廣太郎と娘の親子関係もうっすら、志賀廣太郎と倍賞さんの恋愛感情もうっすら、
倍賞さんと金井克子(朝丘雪路かと思った)の友情もうっすら。
若者の夢も若者の恋心も、うっすら色々書いて、丁寧な仕事。
まあわたしはもうちょっとシンプルな話でもいいですけどね。
志賀廣太郎はとてもよく見る役者さんで好きなのだが、残念ながら芸名が良くないと思う。
あんなに出ているのに名前がわかったのはここ数年。そしていつも忘れる。「志」しか思い出せない。
そして「廣」を変換するのがどうも面倒。せめて広太郎とかなら……
まあいまさらでしょうけれども。
こういう誠実な男性の存在はほっとしますな。いや、正直……女性にとっては都合のいい男だろう。
しかし実際、昔から自分を知っていて憎からず思ってくれて、見守ってくれる男性がいたら
……ズルイかもしれないけどアリガタイ。カツにとってはかけがえのない人ですな。
小林聡美は好きな役者。倍賞さんと小林聡美とタベミカコという三者を組み合わせるなんて贅沢ですね。
お母さんに「お前がいたから何も出来なかった」と言われ続けるのは大変ツライだろうなと思った。
わたしだったらとっくの昔にキレてグレる。
もう少し小林聡美パートの閉塞状況を描くのかなと思ったら、さくっとおばさん呼ばわりされただけで
終わってしまった。まあ充分話がコチャコチャしてるのでこれで十分。
「現場を退いてみたらこれがそんなに悪くないんだわ」と小林聡美に言わせているので救いもある。
要潤なんか、典型的な「ただのオトコ」役で、役柄的な旨味はほとんどないと言っていいと思うんだが、
でもタベミカコと要潤の恋の始まりは切なくて、始まったところで終わるからさらに切なくて、
久々に胸きゅん(笑)でした。こってり書いてないところもいいです。
女に不自由しない設定の要潤が爽やか純情風なのも(無理があるけど)好感が持てた。
見て満足な映画だった。すごく感動というのではないにせよ。
昭和感もプラスに働いているのか。
これから上映予定の映画で見たいものがけっこうある。近年珍しいくらい。
それがみんな邦画なんだよね。わたし好みの、中くらいの作品でコメディ、というジャンルが増えているのか。
下手すると月一以上映画館に行かなきゃいけないかもしれない。少し忙しい。
だがわたしの好きな、中くらいの作品でコメディ、というのは一つ間違うと大変ヘタレな作品になってしまう。
それが心配。
まあ見たい映画があるというのはシアワセなことですけれども。
しばらく前から気になってたことだが、MOVIXの上映予定作品一覧を見ると、
「レヴェナント」と「アイアムアヒーロー」が上下で続いていて、
その紹介写真のポーズがまるで同じで(同じアングルで銃を構えている)笑える。
そしてタイトルに「ア」が入っていることに多少の感慨を覚える。時代は進んでいる。
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