面白かったけど、そこまで好きではないなあ、というファンタジー映画。
普通に面白いけど、意外性の問題かな。こんなもんだろう、という着地だ。
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最近ドラマ系に立て続けに敗れているのだが、それは何が原因なんだろう。
「下町ロケット」も努力してロケット編は見たけど、ガウディ編が始まる時にもうあかん、と思って止めちゃったし。
阿部寛も社員の人たちも、吉川晃司も恵俊彰もいい味出してたけどさ。
もう少し話のスパンを長めに深く描くのかと思いきや、上がったと思えば下がり、下がったと思えば上がる。
事件のスパンが短い。わたしは主役が苛められたり、追い詰められたり、ハラハラするのが嫌だから、
そういう部分をしつこく描かれてはそれはそれで迷惑だが、もっと頑張る部分とか、
やったぜ!の部分とか、もう少しがっつり描いて欲しいよね。あまりにあっさりしすぎ。
殿村さんの役柄が若干深いだけで、他はペラペラだったもんね。ペラペラながら吉川晃司と恵はかっこ良かったけど。
でもペラペラ。
「フラジャイル」も1話の半分で終了。
武井咲が気の弱い女の子をやるのは少々好意的に眺めたけど、
長瀬が多分見たままの、鼻持ちならないはぐれ病理医に終始するのではないかと。
最終的には武井咲の影響を受けて多少人格円満になって笑って終わる、とかその辺の着地しか思い描けない。
最初と最後の間に「お?」と耳目をそばだてるエピソードが入って来る気が全くしない。
新春ドラマ特番の「もう誘拐なんてしない」も、出てくる人もけっこう好きな人ばかりで
期待したんだけど、あくまで予想の範囲内に終始しそうで……。
倍速で1時間分はながら見したけど、辛くなって中止。
huluで見た「もやしもん」「もやしもんリターンズ」、設定的にはなんぼでも面白くなりそうな話なのに、
なぜあの程度で収束してしまうのか。原作もあんな程度なのか。もっと面白くなるだろう!と。
「エゾノー」がなぜ面白かったのか、そこを分析して見ると答えが出るかもしれない。
同じくHuluで見ようとしてた「TUDORS」は、美男美女が出て、衣装とセットも豪華で、
コスチューム物としては大変見ごたえがあるんだけれども、集中して見ようとするほど話は動かないし、
ながら見だといつまでたっても大勢いる貴族のおっさんたちの名前と関係性がわからないし、
何十時間もこれを見るのはかったるい。止めた。
「おかしの家」も役者は好きで。空気感も好きなんだけど、話が辛気臭い。
これも3話くらいで視聴中止。
あと1つや2つは早々に視聴中止にしたものがあったかもしれない。
下手にドラマの網を広げたせいで、ひっかかってくるのが玉石混交ということでしょうか。
でもこう立て続けにダメだとへこむなあ。
そんなわたしが「偽装の結婚」と「掟上今日子の備忘録」は絶賛するんだから、
多分他人にはよくわからない判断基準だと思う。まあわたしはコメディが好きだからね。
なんのかんのいってコメディの方が遊べるし、その分ちょっとした工夫がしやすいと思うんだよ。
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――閑話休題。映画、「パディントン」の話でした。
原作は読んだことがない。名前が有名なわりには、どんな話だったかは全く知らないんだよね。
今回の映画は原作に近いの?ニコール・キッドマンの役は原作に出て来なさそうな気もする。
彼女の役は「ライラの冒険 黄金の羅針盤」での役と丸被りな気がした。
やはりコリン・ファースでしょう。テガラは。
……と思ってWikiを見たら、なんということでしょう!!
コリン・ファース出てませんやんか!じゃああれ誰だよ!ヒュー・ボネヴィルって!
名前聞いたことないけど、けっこうしっかり見た顔だぞ!!
と焦って見直したら、ああ、そうか~~~~~~~!!
「ノッティングヒル」のバーニーか!!
もう全く勘違いしていた。
見てる間「コリン・ファース、さすがやなあ。こんな映画でも出ると締まるわ~」とか思っていたんだけど、
全然違いました。まあわたしの人物の識別能力はこんなもんです。
コリン・ファースじゃなかったけど、ヒュー・ボネヴィルは大変良かったです。
「ノッティングヒル」なんてもう17年前の映画だけれども、あんまり変わってなくない?
昔から老け顔ではあったんだろうが。
むしろ今の方がステキ。もっとも「ノッティングヒル」ではダメ男役だったから比較できませんが。
ブラウン夫人も良かったね。最初の登場シーンだけ、性格がぶれてる気がするんだけども。
吹き替えで見たけど、声と顔がとても合ってたと思う。斎藤由貴。
今回吹き替えで、松坂桃李、古田新太、斎藤由貴、木村佳乃と役者として著名な人が多く出てくるが、
全く意識しないで見られた。みんな上手いんだねえ。すばらしい。
あとはお決まりの、ロンドンの風景が大変楽しめたと。
自然史博物館はねー。まあヨーロッパのミュージアムはけっこうそうだけれども、
博物館にこんな建物をわざわざ作るか……って凝った建物。
ゴシックなイメージがあったんだけど、ロマネスクだそうだ。良い建物ですよ。
2回くらい行ったかな。まあ内部も相当に見ごたえのある博物館です。あそこにあんな剥製師がいたらヤダな。
ブラウンさんの家も良かったね。階段ホールに描かれた木の絵の使い方がとても好き。
ドールハウスを使うのもちょっとした工夫で楽しい。お母さんの衣装も、さすがアーティストな感じですね。
お父さんはいかにもなサラリーマン。
同居のおばさんのキャラが特異だった。まさか飲みつぶしを試みるとは思わなかった。
そしてラスボスをああやって倒すとは思わなかった。意外性の部分は全て彼女に。
と、まあいいところは色々あったんだけど、総じて言えば普通のファンタジー映画の域を出ない。
なので、面白かったけど、大好き!とかは言えない。
なんだろうなあ。もうちょっと変わったことをやって欲しいという期待があるのかなあ。
最近軒並み敗れているドラマ部門も、意外性のなさが飽きるのかなあ。
最後まで見ないと意外性があるかどうかなんてわかるはずないんだけどね。
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