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< 神谷玄次郎捕物控 2 >

前シーズンの印象が良かった気がしたので、2が来て、おおっ!と思ったのだが、
前の感想を読み返してみると、総合的にはそこまで感心したものでもなかったらしい。

前は45分尺に話を詰め込み過ぎだと思ったけど、今回のシリーズはむしろ逆。
時代劇。そんなに話の作りこみを期待するもんじゃないのかもしれないが、ぬるいな。
前回の感想で、わたしは「もう少しスナオな話の方が」と言ってるんだが、今回の話はスナオというよりも雑。

3話目とかさー。
陥れられた材木問屋の一人息子が忍者さながらの泥棒になって、仇の問屋へ5回も忍び入り、
5回目にようやく目当ての書付を盗み出すとか、一体なんの冗談ですか?
5回も泥棒に入られる前に、もっと警備を厳重にするだろ、普通!

中越典子の店の板前がつい1年前まで岡っ引きだったってのも全く納得できないっすよ。
岡っ引きと板前とでは、普通に考えて必要とされる資質が相当違わないか?
たとえていえば、バリバリにやってた警官が1年後に腕のいい板前になっているようなもんですよ。
広いニッポン、そういう例も絶対ないとは言えないが、仕事にどっぷりはまってて女房から愛想つかされたような
岡っ引きが、その女房に去られたくらいで岡っ引きを止め、人に使われる裏方になって
文句も言わず働く、というのは職業的な性格をとても無視しているように思う。
岡っ引きですもの、良くも悪くも顔を利かせてたわけでしょう。

物理的には、腕を斬りつけられて、その傷が化膿して、熱を出して、人に肩を借りてしか歩けない病人が、
こっちも瀕死でやせ細ってるとはいえ女一人をいきなり背負って歩き出すというのは……
もう少し考えろといいたい。

納得出来ない話はキライなのである。

中越典子が「浅草の女」「浅草の女」とけなされてるが、立派に自立した職業婦人だと思うのだがどうか?
まあ上役や住込み女中が(早く奥方を迎えようとして)くさすのはまあいいとして、
本人はそれほど卑下する必要のない立場じゃないの?
旦那は死んじゃったんだしさ。私のような女、みたいな言い方をする必然性がわからない。
これが遊女とかいうんなら、お金がかかるし、本人も悩むだろうけど、
食べさせて寝させて、これは玄次郎が相当カネを払わなきゃならんくらいだ。

わたしはいつも予告が始まったと同時に録画を消してたので、エンディングを見たのは5話くらいになってからだが、
けっこういいエンディング。いい形に決まってますよね。真剣の素振りが。素振り?
竹林というのもお手柄。いい場所を見つけた。
高橋光臣の気合いの声も腹から出ていて気持ちいい。
木村拓○に爪の垢でも煎じて飲ませたい。ジャニーズは総じて腹からまっすぐな声が出せない。

7話目はゲストの福田麻由子という人が良かったな。美人じゃないけど、眼差しに意志を感じる。
デビュー当時の田中麗奈を彷彿とさせる。わたしは田中麗奈は、ゆくゆく特異な位置を占める、
個性的な女優になるのではないかと期待していたのだが(なっちゃんのCMがそういう作りだったでしょう)
なんか普通の女優さんになってしまいましたねえ。
若干悪役っぽい辰三が、柄本時生だったので少し惜しいと思った。旨味のある役ではなかった。
ああいう役は柄本時生でなくてもいい。でも、ああいう平々凡々たる役でも旨味が出せるようになったら本物だね。
「ショコラ」のジョニデが、ただのいいオトコの役柄なのにも関わらず、なんだか妙にかっこ良かったように。

あ、しまった。また時生と佑を混同してしまった。わたしの贔屓は佑だった。

8話でちょこっと岸本加代子が活躍したのが個人的に嬉しかった。
しかし鳥飼さん、友達の見合い相手を横取りしようたぁふてえ野郎ですな。
そんな簡単に見合いの相手を譲れる?先方の意見もあるんだよ?
それよりも、鳥飼の妹を玄次郎の嫁に……という展開に早くならないことが不思議でしょうがない。
でも鳥飼もお津世さんのことを知ってるから、その線はないのか?

シーズン2も、なんとなく終わったので、シーズン3もそのうちありそうですね。
あまり期待値を上げずに、緩く見る時代劇としてはそんなに文句もないか。
シーズン3もあったら見る。

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