アメリカ文学最短コース遍歴中。
アメリカ現代?小説というと、まずこのタイトルが浮かぶ。というよりこれしか浮かばん。
順番が来たので、かの有名な「競売ナンバー49の叫び」というのはどういう小説なのだろうと
楽しみにして読んでみた。
……が、やはりこういう前衛的な小説なんですね……。
ピンチョンについて語る人が、文学的な人たちなので、おそらくそうなんだろうとは思っていたが、
こういう小説はわたしにはサッパリ。わたしは小説に(というよりもあらゆる読み物に)
面白さを求めたいのだが、こういうのを読んで面白い人もいるんですかね?
隠喩とかイメージを探しながら読むのが王道の読み方なんですかね。
というか、こういうのを面白がれる人は、あえて探そうとしなくても
「ああ、これはこれの隠喩なんだな」とか「イメージはここから借りてるんだな」とか
自然に感じられるから面白いんですか。
そういうのが自然に感じられないので、面白さがわからない。
そういう意味では、本文じゃなくて解注の方が面白い。
本文が229ページまで、その後287ページまでが解注。
この解注の部分でイロイロ説明してくれるので、ははあ、なるほど、と思わないこともないのだが……
……なるほどと思ったからといって面白いと思うかというと、それは思わないわけで。
結局面白くないのだ。
解注を読まないとちゃんと意味がわからない――本文だけではとてもとても、
(当時アメリカで流行っていた歌とか製品とかをわかれと言われても……)
というのは、作品としてどうなんだろう。同時代の小説という意味では狙いは当たってるのか?
みんながみんな、100年通用する小説を目指せというわけではないけれども。
本文は、訳者がある意味で良かったのか、さくさく読めてストレスなし。前衛にしてはここは丸。
が、さくさく読めることが災いしてか、それともやはり内容が内容なせいか、
頭に残る内容が全くない!!何が書いてあったのかも全く覚えてない!!主人公の名前すらも、
読んだ直後から思い出せない!!
――正直言って、前衛じゃなくても前日に何を読んだのか思い出せないということは多くなりましたけどね。
なので感想というものも特に覚えてない!以上!!
困ったもんだ。
アメリカ文学は10年以上に前に諸賢の力を借りて30冊くらい?リストアップして残りがようやく10冊くらい。
今後のリストアップ本でわたしが名前だけでも知っている本は、そのうち「バージニア・ウルフなんてこわくない」のみ。
特に好きで読んでいるわけではないので、終わりが見えて来て重畳、なのだが、
そのシリーズに続けてジョイス・チルドレンと言われる作家作品と、その後は池澤夏樹責任編集の
世界文学全集を潰す予定なので、辛気臭い系となかなか縁が切れません。
しかももしかして世界幻想文学大系に手をつけてしまうかもしれない流れもある。これたしか45巻……
読みたい本がたくさんあり、本屋が宝の山だった頃は何と幸せなことだったことか。
もう戻らない青春の日々。ですかね。
![]() ちくま文庫 ひ7?3競売ナンバー49の叫び/トマス・ピンチョン/志村正雄【後払いOK】【2500円… |
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