みんな粒ぞろいでびっくり。録画を消す勇気が出なさそうで困る。
オリンピックが終わった解放感と、シーズン最後の大勝負の緊張感のバランスがいいのかもねえ。
バンクーバーが終わった時はあまりそういう感慨もなかったけど、今回は引退を表明している
選手が多い気がする。全世界的にも、一つの時代の大きな区切りかな。
……浅田さんはこの演技をオリンピックでするはずだったのになあ、と未練がましいことを考えてしまった。
立派な演技だった。いつものひたすらに柔らかな、羽毛のような演技と違って、
強さとメリハリを感じた。翼が見えたよ。伸ばした手がそのまま羽根になって飛びあがっていきそうだった。
素晴らしい。
村上佳菜子も良かった。彼女もふっきれたみたいで、こちらもメリハリのきいた小気味良い動き。
弾性の強いゴムみたいな雰囲気があるので、そういった部分を活かしていくのはありじゃないかと思った。
満面の笑顔が頼もしい。これからの日本女子はあなたが背負うんだよ。
鈴木明子さんは、これもほんとに思い出作り。しかしとてもいい意味で思い出作りで、
それが故に解放的に滑れてるんだろう。オリンピックでもそうだったけど、
感情が解放された時の鈴木明子の伝わり具合はすごいよ。巻き込む力。
良かった。
コストナーも良かった。この人も集大成を感じさせた演技だったなあ。
オリンピックの時からそうだけれども。この人は着実に積み重ねた人だ。この人も素晴らしい。
この人たちの演技を見て幸せな気持ちになれた。
美は人を癒す力を持つ。その“美”になるまで、この人たちはどれほど精進を重ねたんだろう……
という第5グループの面々に比べたら、最終グループはやはり二線級な感があったのであった。
どうしてああいう順番になったかね?
まあみんなそれぞれ良かったけれどもね。
マエ・ベレニス=メイテは着実に伸びている。ただトップクラスの高みにはまだまだ遠い。
でも化けそうな気もしないではない。去年はずっと無表情で滑っていたけど、
今年からようやく表情やしぐさに血が通って来てたもんね。
リプニツカヤはその技術だけでものすごいけど、かなり体操寄りなので、
芸術サイドから見ているわたしにとっては、まだまだ面白みが足りない。
まあ芸術点がさほどではなくても、技術点だけですごいけどね。
以前のパトリック・チャンもそうだったが、スポーツとして滑っている方が、
おそらくジャンプの質とかは安定するんだよね。でもそこで止まってもらっては困る。
フィギュアは美を求めると、わたしは思っているからね。
実はアシュリー・ワグナーの演技に飽きてる……
あの安定感と強さは買っていたはずなのだが。むしろ安定しすぎて、毎回変わらないような。
常に安定して強いというのはすごいことなのに。人間は贅沢だなあ。
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