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フィギュアスケート2013 NHK杯 女子。

ふと気づくと、あまりに長文になっていてびっくりした。大したことは書いてない。

女子ショート。

宮原知子が見事だったね!去年の全日本選手権で見て、その時は上手さはあっても
好きな滑りだったとは言えない気がしたが、今回は見てて大変に楽しかった。
ストレートラインステップが、ちゃんと粉雪に見えた。……って、粉雪でいいですよね?
女子フィギュアの王道。いい意味で。美しく滑る。
そして、音楽とがっつり振付を合わせてきたのがわたしにとっては好感度高いな。
音楽としっかり合った振付が好き。特に今回の曲はドラマティックに組み合わせて来たから、
そこにハマる振付を持ってくると相当に映える。良かった。いい演技だった。

長洲未来は、スピードとスピンが本当に速くて……。倍速じゃないよね?と思うくらい。
だがジャンプは質が悪く、勢いには乗れない。完璧に滑った時の満面の笑顔をまた見たいものだが。
インタビューで見せてた笑顔がやっぱり可愛い。

ラジオノワはわりと動きが独特っぽい。まあ数ある“ロシアの14歳”、今後どの方向に伸びるか、
あるいは伸びないか。

ゲデ子さんは、化粧を変えたせいか別人。あのタレ目が好きだったのだが。
だいぶ痩せたかねー。衣装とあいまって、素敵なお姉さん度合は増していたような気はするが、
……彼女の持ち味であるダイナミックさがない、元気のない演技になってしまったなあ。
贔屓なので、毎回、会心の演技を待ち望んでいる。

レオノワも贔屓だったが、ここ2年くらいは暗い顔をすることが多くなった。
前は笑顔がキラキラして輝いていたものだが。オトナになってしまったんですね。
名作「パイレーツ・オブ・カリビアン」に戻して来たことは吉なのか凶なのか。
凶とまではいわないまでも、単純に吉なのかはわからない。
あのプログラムは大好きなので、見られることは嬉しい。だが、2年前より進化した部分が見えないと、
単に過去に回帰しただけになってしまう。
新しいものを加えて、力いっぱい演じて欲しい。

ヴァレンティーナ・マルケイが素敵。
この人、いかにも南欧的に見えて、今までの振付もラテンっぽいものが多いイメージだったけど、
実はミラノ出身なんですね。
今回は「帰れソレントへ」なんてコッテコテのイタリアンを実にしっとりと踊ってみせた。
ジャンプも、女性らしく、柔らかな、美しいジャンプだった。
あんなに清楚に踊れる人だとは思ってなかったよ。見惚れた。

グレイシー・ゴールド。きれいだったけれどもね。あまり印象には残ってないね。
受けた印象で言えば、マルケイの方がずっと良かったし。

浅田さんが滑ってる時。
――ショパンのノクターンop9-2は美しい旋律で、その旋律だけで十分名曲だが、
それに乗って浅田さんが滑ると、芯から癒される気がした。
癒されるという言葉ももう手垢がつきすぎたから、こういう言い方は安っぽくなってしまうけれども。
美しいものは癒す。平和にする。静かにする。優しくする。幸せにする。
そういう力を持つ。

スケートアメリカでもなかなかのところまで持って来てはいたが、今回の演技はほんとに心地よかったな。
こう言っても本人は嬉しくないだろうが、環境映像並みの癒し感。←褒めてる。
人為が自然と肩を並べるなんて、そうそうないことでしょう。

鈴木さんは前回のカナダ大会では、普通に良くて印象に残らない演技だった。
今回も、前半は特に響かなかった気がするけど、音の盛り上がりに合わせてダブルアクセルを成功させて、
その後のコレオからずっと良かったね。曲も盛り上がるところだし。
「愛の賛歌」。前半に一ヶ所、“ああ、ここはスピンじゃなくて細かく音を拾って欲しい”と
感じたところがあって、そこが残念だったな。わたしは音をしっかり刻むプログラムが好きだ。
誰だっけ、今回すごくそこのところが良かった人がいて……。マルケイ?誰だったかな。

女子フリー。

ゲデ子さんは……体が重いなあ。肩のあたりを見てると決して太ったというわけじゃないっぽいのに、
あの体の重さと体力のなさはなんなんだ。体調悪いんかなあ。
それでも明るく笑う彼女のケナゲさが好きだが(@_@;)。

長洲未来。……それでも明るく笑う彼女のケナゲさが(以下略)
一本しかない真剣勝負の場で、そんな技術的なアクシデントなんて……。
とても彼女が気の毒だった。成功したジャンプは、いつもの通り力強いものだっただけに余計。
でも滑りとスピンに、いつもの倍速のスピードはなかったな。

レオノワも……。勤続疲労なんだろうか。マルケイや鈴木明子を見ても、単に年齢的な、
身体的な衰えとは思えない。スケートが楽しくなさそうに見える。
あの無邪気な笑顔のレオノワはどこへ行った。コーチを変えた方がいいんじゃないか。
……というのはわたしの邪推なのか。
もしかしたら、また楽しいスケートが出来るようになるかもしれないよ。

マルケイは、フリーほど完璧ではないけど、相当にまとめてきた。
かっこ良かったです。いい演技だった。佐藤有香さん(とダンジェンさん)の元で、
ジェレミー・アボットとヴァレンティーナ・マルケイがこういう風に育っているのは、
必然なような、稀有なことのような。

宮原知子が大健闘ですね。わたしは今回のショートを心に刻む。
ジャンプは、速いけどわたしの好みからすればちょっと低すぎる。体格的なものもあるだろうが。
が、最後のジャンプの速さは尋常じゃなかったね。長洲が倍速なら、宮原の最後のサルコウは3倍速だ。

動きがきれいなので、見てて引き込まれる。美しい身体の動きを見ているだけで楽しめる。
情感を湛える、おそらくは方向としては鈴木明子系のスケーターになるんだろう。
もちろんプログラムは誰にとっても大事だけれど、こういう系統のスケーターは、
曲と振付がとても大事。そこで方向性を間違わないようにしてほしい。

グレイシー・ゴールドって、カワイイし衣装もいいし、選曲も悪くないし、滑りも元気で明るく、
ダイナミックさもあって優雅さもあるのに、彼女の演技を見ててもわたしは入り込めない。なんでだろ?
十分にいいと思うんですけどね。見入る状態にはなかなかならない。情感という部分だろうか。
自分でも不思議だ。

ラジオノワも現時点ではあまり入り込めない。まあまだ14歳で、子供の演技っちゃ子供の演技だから、
まだまだ成長待ち、と思っているところもある。いい悪いはこれからだろうなー。
“ロシアの14歳”は雨後の筍のごとく出てきてはいるが、その後みな伸び悩んでいる印象。
国内の争いで力を使いはたしてしまう気味はあるだろうし、大変だろうが。

鈴木明子。うーん、「オペラ座の怪人」が好きなだけに、曲のアレンジが気になって集中できない。
あんまり脈絡なく繋げすぎてる感じ。まあ全て「オペラ座の怪人」の中から持って来ているのは
良心的だと思うけど、わりとコロコロ曲を変えるでしょ。
数えてないけど、6、7分割はしてた気がする。そういうのノレないんだよなー。
出来れば2分割、多くても3分割くらいで乗り切って欲しい。
理想は1曲をそのまま使うことだが、それもなかなか難しいだろうから、いいとこどりで
繋げてしまうのは仕方ないとは思うんだ。ただそれが多すぎると曲の流れを切りまくる。
「eau」が懐かしいなあ。

浅田さんは、フリーも着実な出来。ノーミスではなかったけど、無理な力の抜けた、
ほんとに自然な演技に見える。自然な演技というより……よくマンガなんかで、武芸の達人が
自然と同化するというような描写があるでしょう。ああいう感じ?
環境映像を感じたのもそのせいかと思ったりする。達人レベルですかね。
このままピークをオリンピックに合わせて欲しいものだ。長丁場だからね。難しいことだろうけどもね。

グランプリシリーズのシーズンは、追いまくられるように録画視聴に精を出す。
我ながらごくろーさまなことだ。

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