うーむむぅ。
「図書館戦争」の第一巻がえらく気に入り、しかしだんだん巻数を読み進んでいくにしたがって
そのラノベくささが鼻につくようになり、別冊に至ってそのあまりの……甘さに
「二次創作かよ!」とツッコミも入れ、敬遠気味だった有川浩ですが、
――やっぱり読むと面白いんだよなあ。
古き良き時代のラノベの「みんなで一緒に楽しもうよ」という健全なエンターテインメント性を感じる。
ううむ、だったらラノベっぽさをブツクサ言うべきではないよね。
ラノベなのに面白い。面白いけれどラノベだ。
わたしの基準では、ほんとにライン上だな~~~~~~~~~~~っ。
そんな頭でっかちなことを言わずにおけば、読んで面白かった。
再読をしないわたしが、もう一度拾い読みをしたい衝動を感じるくらいだから。
いつも同じことをあらゆる本に(映画にも)言っている気がするが、
やはりキャラクターがいいですね。わたしは主人公がツライ目にあう話は嫌いなので、
基本、主役が不幸に落ち込まない話を求めている。
三匹のおっさんだけだったら話に潤いがなかっただろうが、
高校生の孫の、初々しい恋バナもけっこう書いてくれるし、
そーなの、有川浩ってこういうの大好物なの、と思いつつわたしも楽しんでいる。
孫の立ち位置とキャラクターは、一番美味しい役どころかも。
嫁姑の問題とか、世情不安とか、高齢者への詐欺とか、
あんまり読んでて楽しくないことが話の基盤になっているのは若干ツライところだが、
主人公たちが強くて、危地に陥らないのはアリガタイ。
巻数を重ねてくれば、そういった話も出てこないでは済まない可能性もあるけど、
水戸黄門の印籠のように、常に勝ち組であってほしい。
だってそうでしょ、悪人に「だからどうした?」と言われる水戸黄門なんて……
解放感皆無じゃないですか!
2巻目も出てるらしい。いずれ読もう。
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